2014年度生態学会中部地区大会 
開催日:2014年12 月6 日(土)
場所:信州大学教育学部長野キャン パス

【総会】

・出席者:井田秀行・須賀 丈・佐藤利幸・大塚孝一・堀田昌伸・北野 聡・蛭間 啓・小南陽亮・浅見崇比呂・山下寿之・石井 博・横畑泰志・和田直也(以上13名)

・会計監査担当者として山下寿之氏(富山中央植物園)の就任が承認された。

・会計担当の石井博より、平成25年度会計決算報告・会計監査報告並びに平成26年度11月28日現在までの会計報告があった。

・大学院生や若手研究者等を対象とした研究助成制度案が示され、次年度も実施することが了承された。

・中部地区会費については、次年度も徴収しないことで意見が一致した。

・次回の中部地区会大会について、開催候補地を今後検討することとなった。

・今年で任期を迎える地区会長及び役員について、現会長及び現役員の再任が決まった。 

・総会終了後、研究発表会(13:00〜17:00)が行われた。参加者は約70名であり、3題の講演と33題のポスター発表があった。


【講演】

1)基調講演「絶滅危惧種ハナノキが直面する新たな危機」菊池 賢(森林総研)

2)特別講演「半自然草原の生物と文化」須賀 丈(長野保全研)

3)特別講演「地域博物館の役割 〜中山間地博物館の実験〜」中村千賀(戸隠地化博)


【ポスター発表】

1)「消化管内容物分析によるカミツキガメの食性評価」石黒真帆・加藤英明・小南陽亮(静岡大)

2)「異なる森林流域における脱窒量の定量および脱窒発生条件の解析」岩井美咲子・尾坂兼一・伊井裕美・久郷達郎(滋賀県立大)

3)「チベット高原南東部域における Meconopsis horridula の分子系統地理学的解析」梅本奈美・森 高子・味岡ゆい(中部大)・村上哲生(名古屋女子大)・王 君波・朱 立平(中国科学院)・松中哲也・西村弥亜(東海大)・南 基泰(中部大)

4)「長野県内における常緑広葉樹シラカシの分布と逸出個体群の成長経過」大塚孝一・尾関雅章・堀田昌伸(長野保全研)

5)「岐阜県御嵩町における絶滅危惧種ハナノキの自生地―現状と保全上の課題」篭橋まゆみ・篭橋いずみ(御嵩町オオタカと美しい自然を守る会)・金指あや子(森林総研北海道)・菊池 賢(森林総研)

6)「長野県黒姫山麓の湿性地に立地する里山林の植生構造」金子芽衣(信州大)・松田貴子・井浦和子・桜井智子(長野県植物研究会)・井田秀行(信州大)

7)「出光興産(株)愛知製油所におけるカメラトラップ法による中型哺乳類相調査」川本宏和(中部大院)・岡本絵里奈・加藤美の里・柴田あかね・丹羽直美・藤井太一(中部大)・白子智康・上野 薫・南 基泰(中部大院)・橋本良樹(出光興産愛知製油所)

8)「ホンヤドカリにおける繁殖戦略の可塑的な変化」小玉将史・戸祭森彦・今  孝悦(筑波大)

9)「武儀川におけるニシオオヤマカワゲラの生息範囲と水温の関係」小森千晴(岐阜大院)・伊藤健吾・千家正照(岐阜大)

10)「立山地獄谷から噴出される火山ガスがハイマツの針葉に及ぼす影響」佐澤和人・和田直也(富山大)

11)「北北海道の水平的森林限界における40年間のシダ植物種構成の変遷軌跡」佐藤利幸・松浦亮介・堀井日香里・吉野文美・田中崇行(信州大)

12)「愛知県知多半島臨海工業地帯企業緑地におけるシャーマントラップによる小型哺乳類捕獲調査」柴田あかね・藤井太一・丹羽直美・岡本絵里奈・加藤美の里(中部大)・川本宏和・白子智康・上野 薫・南 基泰(中部大院)・貝嶋誠司(JX日鉱日石エネ知多)・山本明宏(中部電力知多火力発電所)・橋本良樹(出光興産愛知製油所)

13)「多雪地ブナ林において残雪が下層木の展葉フェノロジーに与える影響」山浦 攻・井田秀行(信州大)

14)「疑似一年生草本チゴユリの栄養繁殖特性」壷内巧馬(金沢大院)・笠木哲也(金沢大)

15)「イボニシの食性から食物網の安定性を探る 〜餌選好性の変化に着目して〜」戸祭森彦(筑波大院)・今 孝悦(筑波大)

16)「富山県産イノシシに寄生するブタ肺虫類(Metastrongylus spp.)の寄2007年〜2013年における感染状況の変化」中島 豪・池田義和・宮部真吾(富山大)・安田 暁・横畑泰志・寺口知子(富山大院)

17)「長野県飯山市鍋倉山麓における民家と里山の関係」仲摩裕加(信州大院)・津田朱紗美・梅干野成央・土本俊和 ・井田秀行(信州大)

18)「菌栽培昆虫の多様な食糧調達法:西表島のキクイムシは菌を盗み、奪う」西村朋也・梶村 恒(名古屋大院)・Hulcr, Jiri(Univ. Florida)

19)「中部山岳地域におけるツリフネソウ属2種の花サイズ変異」服部 充・長野祐介・篠原義典・山本哲也・市野隆雄(信州大)

20)「UAVを用いた立山地獄谷周辺植生のモニタリング -火山性ガスが高山植生に及ぼす影響の評価-」樋口開渡・佐澤和人・和田直也(富山大)

21)「高山植物ミヤマキンバイのエコタイプ間にみられる生存率の差異」平尾 章(筑波大)

22)「野県飯島町の放置雑木林における管理再開後4年間の植生変化」蛭間 啓(長野保全研)・石井美久(野口の森里山づくりの会)

23)「愛知県知多半島臨海工業地帯企業緑地に生息する小型哺乳類の糞中植物残渣からの餌資源推定」藤井太一・丹羽直美・岡本絵里奈・加藤美の里・柴田あかね(中部大)・川本宏和・白子智康・愛知真木子・上野 薫・南 基泰(中部大院)・貝嶋誠司(JX日鉱日石エネ知多)・山本明宏(中部電力知多火力発電所)・橋本良樹(出光興産愛知製油所)・藤森誠治(東邦ガス知多緑浜工場)

24)「立山に生育するハイマツの当年枝成長に関するモデリング」藤ノ木雄太・和田直也(富山大)

25)「温暖化による北アルプス中南部のライチョウ生息域への影響評価」堀田昌伸(長野保全研)・津山幾太郎・中尾勝洋(森林総研)・尾関雅章(長野保全研)・比嘉基紀(高知大)・小南祐志・松井哲哉・安田正次・田中信行(森林総研)

26)「ヤエムグラにおける成長戦略と繁殖生態‐同種内での絡まり合いに着目して‐果」堀井日香里(信州大院)・佐藤利幸(信州大)

27)「山梨県甲府盆地周辺におけるシダ分布を制限する環境要因の推定」(松浦亮介(信州大院)・佐藤利幸(信州大)

28)「春植物カタクリの開花フェノロジーの年変動と気象要因との関係」宮崎貴文・町田有見・浦山亜由美・浦野智裕・和田直也(富山大)

29)「毎木データを活用した里山二次林の構造と生物多様性の学習」村松悠矢(静岡大院)・中村圭佑・小南陽亮(静岡大)

30)「岐阜県飛騨地方の固有種キヨミトリカブト識別のための DNA マーカーと雑種について」安枝美咲・白子智康・南 基泰(中部大)・渥美聡孝(九州保健福祉大)・柴田敏郎(基盤研)・門田裕一(国立科学博物館)

31)「福島第一原発事故によるアズマモグラ(Mogera imaizumii)への放射性物質の影響(予報2)」白川貴之・武田沙千愛(富山大)・井出哲哉・横畑泰志・丸茂克美(富山大院)・廣上清一(富山大)

32)「クチナガオオアブラムシ属 2 種における随伴アリ種組成」山本哲也・服部 充・市野隆雄(信州大)

33)「本州中部のブナ孤立集団における交配様式の推定(予報)」渡邉真美・井田秀行(信州大)・稲永路子・戸丸信弘(名古屋大院)  


ポスター賞に応募のあった25名中、次に示す2名が「優秀ポスター賞」に選ばれ、表彰が行われた。
戸祭森彦(筑波大学大学院生命環境科学研究科)  
西村朋也(名古屋大学大学院生命農学研究科)


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