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会長からのメッセージ −その6−

「会長な日々」

某月某日
事務局鈴木さんからのメールにて第21回太平洋学術会議の募金委員になるようにとの、委員会からの要請が転送されてくる。内容を見てみると、動物学会や植物学会などと並んで、日本生態学会もこの会議を開催することになっている。共催かな。そして運営委員のなかに、すでに日本生態学会会長なる名前がいれられていて、これは断りようがない。来年6月に沖縄で開催されるようだ。それで募金というとどういうことをするのだろう?どこかへ頼んで回るのだろうか。募金箱を持って街角に立つということではないだろうが。

某月某日
小泉幹事長から電話。生物学関連学会連合に生態学会はどのように対処しましょうかということであった。それは今までもお付き合いがありました。私が幹事長のときに会議に出た記憶があります。そのときは、高校生から大学生、院生あたりまで使えるような「生物学」の教科書を作ろうということだった。生態部門だけ置いてけぼりをくっては困るので、嶋田正和先生に頼んで、出ていただいていたはずです。そうなんですが、嶋田さんは進化学会会長として出られるということで、生態学会代表として会長に出ていただきたいのです。ということで、幹事長に押しつけたかったが、幹事長よりは会長がずっと暇だということは明らかなので、引き受けることにする。

某月某日
津田庶務幹事から、科学者の倫理綱領・行動規範についてのアンケートに関するメイルが来る。どこからのアンケートか書いてないが、学術会議からだろうか。学会として倫理綱領を制定しているか?、倫理委員会のようなものを設置しているか?、疑義申し立てなどに対処する手続きを定めているか?、などのアンケートだけれど、みんなノーだから、事務局で考えて解答してくれたらしい。しかし、生態学会として、データねつ造や、盗作などに関して、どう対処するかをきめなければならん、ということである。学会長としての意見はどうか、ということで比較的長い返事を書く。私の意見は、ねつ造してまで論文数を増やそうという意識をなくすこと(それには明るく相互批判がしやすい、論文数じゃなく内容を重んじるなど)。知らずにやっている問題とか微妙な問題などを、明文化すること。問題提起された場合の対処方法を決めておく。などです。

某月某日
小泉幹事長から、お電話をいただく。倫理綱領に関しては、事務部で原案を作り、それを常任委員会にメールで回す。原案をもとに作業部会を立ち上げる。次の常任委員会で審議する。といった手続きに関することであった。

挿し絵は第1回EAFESのコングレスで訪問したモッポの港の光景です。