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「生態リスク」とどう向き合うのか?

企画者:森 章(横浜国立大学)

概要:

生態系は、環境変動や生育地撹乱などにより改変されつつある。そこで、私たちは、生態系、種、遺伝子レベルで起こり得る「生態リスク」を予測し、それらを管理する必要に迫られている。しかし、生態リスクは多岐にわたる。その理由は、遺伝子レベルから生態系やランドスケープレベルとった研究対象の段階的スケールが様々であるだけでなく、扱う生態リスクの時空間的スケールの定義が曖昧なこと、それらの情報をもとにプランや政策をたてる管理者側が期待する情報と研究者が提供する(あるいは提供できる)情報にギャップがあるからなど、その理由は多岐に渡る。本シンポジウムでは、種、生態系、管理プラン、政策といった様々なレベルでの生態リスク研究に関わる者を対象とし、異分野間での自由で開放的な議論を促進することを目的する。それぞれの研究対象での生態リスクの定義、判断基準とするもの、また、研究あるいは実践するうえでの問題点を提示し、それらを議論することで「生態リスクとはなにか?」を考える場を提供したい。