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菌類・植食者などとの相互作用が作り出す森林の種多様性

企画者:清和研二(東北大学),大園享司(京都大学)

概要: これまで温帯林の種多様性は光や土壌など非生物的な環境との関連で 説明されるモデルが優勢であった。しかし,熱帯での多くの研究が示すように,菌類や昆虫,哺乳類などとの相互作用が大きく関わって多様性が出来上がっているのではないかと最近は考えられるようになってきている。森林の群集構造が出来上がる過程で、ベースとなるのはギャップや地形によって変化する光、水分、栄養塩類等の無機的な環境のヘテロ性だと考えられる。しかし、その基盤の上に、もっとfine scaleでは同所的に分布する樹木の動態や分布等を決めるのは,樹木間、植物間の相互作用だけでなく、むしろネズミや鳥などの種子散布や捕食、さらには菌類などとの相互作用がかなり大きく効いていると考えられる。 本シンポジウムでは森林の種多様性を説明する多くのモデルから,特に,生物間、それも病原菌や昆虫・ゲッし類との相互作用を仮定するものに絞り最近の意欲的なアプローチを紹介したい。また、生物間の相互作用の解析には,植物だけでなく,菌類、昆虫の分布パターンや動態までも同時に解析できる能力が求められ、さらには生理生化学的なベースも必要である。近年では植物の専門家と虫や病気の専門家が組むといった時代は終わり,一人で両者を理解し、研究するといった若い人が出てきているようである。これからの研究の方向についても論議したい。