ESJ57 一般講演(ポスター発表) P2-141
大澤正嗣(山梨森研)
長伐期施業が甲虫多様性に与える影響をカラマツ人工林にて調査した。調査林分として、長伐期施業林(カラマツ高齢林)7林分、壮齢林8林分を選定した。甲虫は各調査林分において5月〜9月に釣り下げ式マレーズトラップ (aerial Malaise trap) を用いて捕獲した。捕獲甲虫の中から、カミキリムシ科、ゾウムシ科、コメツキムシ科、ハムシ科、キクイムシ科、ナガクチキムシ科、ベニボタル科の7科を調査対象として選別、同定した。これらの科について種数と種構成を長伐期施業林と壮齢林の間で比較した。その結果、長伐期施業による種数は、増加が認められる科もあったが、7科全体としては顕著ではなかった。頭数も複数の科で増加したが、全体として大きな差は認められなかった。種構成については違いが認められた。これらから長伐期施業により甲虫多様性が変化することが示された。