ESJ57 一般講演(ポスター発表) P2-HS11
富沢香菜(群馬県立尾瀬高校)
私たちは群馬県北部にある武尊山(ほたかやま)の「県企業局水源の森」において、温室効果ガスの一つである二酸化炭素とメタンの収支量を知るために2009年6月から10月にかけて調査を行った。
調査は、クローズドチャンバー法を用い、2.5kmの登山道沿いに約100m間隔で複数のチャンバーを設置し、毎月1回、ガスを採取した。採取したガスはガスクロマトグラフを使用し、分析した。得られたデータからガスの濃度を求めた後、単位時間、単位面積あたりのガスの収支量を見るため、フラックス(Flux)を求めた。なお、単位時間は24時間、単位面積は1平方メートルに設定した。調査地点ごとのフラックスを求め、フラックスの平均を出し、「水源の森」全体の広さ(151ha)に換算した。
その結果から、6月から10月の全ての月で二酸化炭素は放出している事、メタンは逆に吸収している事が明らかになった。
今後の課題としては、地点間によるフラックスにバラツキがあったので、その原因を探ること、また、土壌生物との関連性を見ていくことがあげられる。