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ESJ57 一般講演(ポスター発表) P2-HS23

共存する植物がイヌタヌキモUtricuralia australisの生育に与える影響

*桑原早紀,中村智子,松原生実,渡邉翔(香川県立三本松高校)


ため池は、多くの絶滅危惧種を含む水生植物の生育場所として重要である。その保全に向けての活動が様々な所で行われ始めているが、その際保全する種以外の植物が対象種に及ぼす影響やしくみについては、あまり調査されていない。しかし、ため池の植物がしばしば一定のグループとして確認される(久米1991)ということは、池の無機的環境要因以外に、競争、あるいは中立関係にあると考えられている他の植物との間で、生長促進につながる相互作用を持っている可能性がある。

そこで今回私達は、ため池の多い香川県でも減少が著しいイヌタヌキモで、共存する植物はイヌタヌキモの生育に影響を与えるか、それはどのような要因を通して影響を与えるか調べるために実験を行った。イヌタヌキモは浮遊性の水草で、捕虫嚢を持ち水中のプランクトンを補食する食虫植物であるが、絶滅危惧II類に指定されており、その保全は重要である。

その結果、イヌタヌキモは、カンガレイ、ハリイ、キクモなどの抽水植物、沈水植物と共存することで、単独で栽培する場合に比べ生長がよくなるという結果を得た。この結果をもたらした要因について考察する。


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