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ESJ57 シンポジウム S03-4

柔軟な表現型改変を支える発生・生理機構

三浦 徹 (北大・地環研)


表現型可塑性 phenotypic plasticity は,生物が環境に柔軟に対応するための適応的な仕組みとして重要である.また,近年では,進化学的にも多様な表現型を迅速に進化させる鍵を担うとして着目されてきている.

演者らは,主に昆虫類を用いて環境に応じた表現型可塑性・表現型多型を調節する生理・発生機構について研究を進めている.本講演では,社会性昆虫のカースト多型,アブラムシの生活史多型,ミジンコの防御形態形成などを例に,いかなる生理・発生機構が,環境条件に柔軟に応じた表現型改変を可能にしているのかを概説し,研究の展望を考察したい.更には,これらの可塑性をもたらす生理・発生機構が表現型進化においてどのような役割を担うのかについても考えてみたい.


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