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ESJ57 企画集会 T25-6

作物モデルによる気候変動下の農業影響評価と問題点

飯泉仁之直(農業環境技術研究所)


近年、気候変動予測において気候-植生相互作用を予測モデルに組み込むことが必要だと認識されている。予測モデルに組み込まれている動的植生モデルは自然植生が主要な対象であり、農耕地には必ずしも注力してこなかった。しかしながら、氷結しない陸地の約40%は現在、農耕地として使用されており、栽培管理を介した農耕地での温室効果ガスの動態や、自然植生から農耕地への改変を気候変動予測に考慮する必要性が高まっている。こうした問題を扱うには、全球の栽培管理情報をどうやって得るか、多種多様な作物をモデル内でどう扱うか、将来の農耕地分布と品種・栽培技術発展をどう考えるかなどの問題がある。本報告では、農業生産性への気候変動影響を評価するモデル(作物モデル)の例を紹介し、気候-植生結合モデルと作物モデルの結合によって可能になること、結合に際しての課題などを議論したい。


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