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ESJ58 シンポジウム S01-1

陸域・水域研究に見られるギャップの要素と構造

深谷肇一(北大環境)


陸域生態系と水域生態系の間には、生態系を構成する生物群や、生物をとりまく環境などに大きな違いがある。また、これらの違いを反映して、陸域生態系と水域生態系を対象とした科学と、その社会・取り組みの中にも様々な違い(取り扱う生態学的概念・取り組む課題、所属する組織・学会、講読・出版・引用する雑誌、ファンド、応用的な取組みなど)が見られる。陸域研究-水域研究の間に見られるこのような違いの中には陸域研究-水域研究の交流を妨げる「ギャップ」となっているものがあり、それを埋めることで生態系の一般的な理解をより推し進めることができるかもしれない。

そこで本講演では、世界・日本の生態学の陸域研究-水域研究の間に見られるギャップの要素を整理することを目的とする。前半では、これまで国際誌で行われてきた陸域・水域研究のギャップに関する議論を俯瞰し、両者の間に見られるギャップの要素を特定する。後半では企画者らが行った、研究者の所属学会、出版された論文、ファンドに関連した調査の結果を紹介し、日本の生態学会がハビタットの垣根を超えた議論が生まれやすい環境にあるのかどうか考察したい。


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