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2014年5月発行ニュースレター (No.33) 掲載

国際化と簡素化 第61 回日本生態学会大会(広島)総括報告

久米篤(大会企画委員会前委員長)

日本生態学会第61 回大会(広島大会)は、2014 年3 月14 日(金)〜 18 日(火)にわたって開催されました。 参加者の公式記録は2464 名(自由集会を含めず)にも 達し、事前申込者数1509 名、当日受付数694 名、招待 講演者数22 名、招待者数(同伴者含む)22 名、高校生 217 名(高校生名札印刷)となりました。大会企画とし ては、シンポジウム17 件、フォーラム7 件(内ポスタ ー1)、企画集会25 件が実施され、30 件の非公式集会(自 由集会)が実施されました。一般講演数は口頭発表214 件(うち英語発表賞応募43)、ポスター発表944 件(う ちポスター賞応募407)、高校生ポスター発表55 件の合 計1,213 件となりました(発表登録数)。学会会員数が 減少に転じた中で、大会参加者数は静岡大会よりも増加 しており、研究者同士が直接対面し、様々な情報交換を 行う大会の重要性は増しているようです。

今大会は中国四国地区の担当でしたが、第47 回大会 (2000 年)以来の広島県での開催となりました。前回は 広島大学東広島キャンパスで開催されましたが、宿泊施 設のある広島市街から離れているため、毎日の大会会場 への移動には交通費と時間がかかり、非常に大変でした。 また、今回の参加者は当時よりも1000 名程度の増大が 見込まれました。そのため、大学での開催を断念し、広 島市街の中心部にある広島国際会議場で実施することに 決定しました。広島国際会議場は地区内で最大のコンベ ンション施設であり、単一施設での実施を考えた場合、 これ以外の選択肢はありませんでしたが、5 日間の開催 期間中フル稼働状態で、休憩室も設置できませんでした。 しかし、それでも会場不足のため、口頭発表希望者のう ち33 名をポスター発表に変更していただき、ようやく 全ての発表を納めることができました。

そのような状況で、中越信和大会会長、中坪孝之大会 実行委員長をはじめとして大会実行委員会の中心となっ た広島大学の関係者の皆さまには大変な御苦労をおかけ しました。なかでも土居秀幸さんには、3 回目の大会実 行委員会委員とポスター部会、高校生ポスター部会の兼 任で大活躍していただきました。また、実行委員会の方々 としては広島大学のほか島根大学、鳥取大学、愛媛大学、 徳島大学、香川大学、高知大学、そして大学以外の関係 機関にまで広がっており、地区会レベルでの実施体制と なりました。大会開催は大勢の方々のボランティアによ って支えられています。皆さまのご努力・ご協力に感謝 いたします。

今期の大会企画委員会の運営について

生態学会の大会運営は、主に会場管理や予算管理を担 当する大会実行委員会(地区会が担当)と、発表者管理 や大会企画、発表プログラム編成を担当する大会企画委 員会(全国の会員が担当)の両輪によって実施されてい ます。このような運営形態は、増大する大会参加者と運 営業務に対して、大会企画の継続性と発展性を維持する ために第52 回の大阪大会から採用されています。今期 の大会企画委員会は、複数部会に所属されている方を含 めて、64 名で構成されました。これだけの構成員がほ とんどお互いに顔を合わせることもなく、メーリングリ ストとWiki による情報共有・交換によって大会企画を 組み立てていきます。この間、大会企画委員会内で交わ されたメール数(大会企画委員長が受け取ったメール数) は5000 通を超えており、非常に活発に企画活動が行わ れていたことがわかる一方で、運営体制が非常に大きく なっていることがわかります。

実際、現在の生態学会大会では、会員による一般発表 に加えて、高校生によるポスター発表から英語による国 際レベルのシンポジウム、自由討議の場となる企画集会、 受賞者による記念講演、公開講演会、そして生態学会の 各委員会が企画するキャリア形成や産学連携、各種講習、 英文誌編集などに関わる様々なフォーラム、誰でも参加 できる自由集会と、非常に多様性の高い発表が一堂に会 する実施形態となっています。また、各種大会賞審査、 海外からの招聘講演者の受け入れ、子連れ参加や企業か らの参加への対応も充実してきました。このような生態 学会大会の特徴を活かし学会の方針を反映させつつ、そ の一方で、物理的・社会的な制約と折り合いをつけ、企 画委員会・実行委員会の個人負担の軽減をすすめていく ことが、大会企画委員会としての方向性となりました。

広島大会の運営方針

運営の簡素化

残念なことに、現在のようなボランティアによる大会 運営は、ほぼ限界に来ています。運営を担当している大 会企画委員会、大会実行員会、そして生態学会事務局の 負担は限界を超えています。地区会員から構成される大 会実行委員会においては慢性的な人員不足であり、ごく 少数の会員に大きな負担がかかっているのが現状です。 そのため、今後とも大会を継続して運営していくために は、大会の魅力を保ちつつ、何らかの負担軽減策をとる 必要があります。仮に業者に外注して実施した場合には、 大会参加費の大幅な(2 倍以上の)値上げの必要性が見 込まれ、多くの生態学会員にとって望ましい状況では ありません。一方、生態学会に対する社会的な期待や要 請はますます高まってきており、高校生ポスター発表や 公開講演会のようなアウトリーチ活動や国際化対応、将 来の若手研究者の育成など様々な活動が求められていま す。これまでの実施内容に新しい企画を積み重ねていく のではなく、現状の運営方法の簡素化を進めて、新しい 取り組みと入れ替え、大会委員会の仕事量を増やさない 工夫が必要となっています。そのため、大会運営につい て、一般参加者には見えない範囲で大幅な変更を行いま した。

まず、学会事務局による大会運営経費の一元的管理で す。大会運営には莫大なお金の管理が必要で、大会実行 委員会の会計担当の重要な仕事でした。しかし、現在の 大会会計は生態学会本体の会計に一元化されており、実 行委員会が管理する必要は無くなっています。そこで、 実行委員会の負担を減らすため、大会会計の会場使用料、 機器使用料、会場設営費、人件費、JTB 委託料等の大型 の経費を学会事務局が直接管理することにしました。そ の結果、大会実行委員会が管理しなければならないお金 が大幅に削減されると同時に、学会としても予算管理が 行いやすくなりました。

また、外注できる大会業務について、アルバイトを活 用することを検討しました。この時、大会企画委員会の 大会実行委員会で同じ条件で雇用できるように、生態学 会の雇用規定を新たに作成していただきました。企画委 員会業務としては、Web ページの作成・編集、実行委 員会業務としては会場での大会運営関係に活躍していた だきました。

次に、長年の懸案であった要旨集冊子体及びPDF 版 の作成を中止しました。2013 年4 月22 日付けの松田前 会長からのWeb メッセージでも説明していただいてい ますが、講演要旨集冊子体を廃止することで、会計処理 が大幅に簡素化でき、数十万円の赤字が解消され、大会 の受付業務も大幅に軽減でき、受付の混雑も緩和できま した。さらに、大会終了後の実行委員会の残務処理を減 らすこともできました。PDF 版を廃止することで、要 旨締切を約1 ヶ月遅らせることができ、企画委員会や事 務局による約1 ヶ月間の編集作業を省略することができ ました。電子要旨集が使いやすく構成されていたことも あり、ほとんどの会員の方には大きな問題もなく電子媒 体へ移行していただけたようです。会場内では、スマー トフォンやiPad などでプログラムや要旨を閲覧してい る参加者が数多く見られました。

講演要旨集の廃止とは直接関係しませんが、公開講演 会では、これまで出版してきた解説書籍の出版販売は行 わず、同様の形式の冊子を当日参加者にのみ無料配布し、 PDF ファイルを生態学会のHP から自由にダウンロード できるようにしました。これは、これまでの公開講演会 で作成してきた冊子の売れ行きが不振のため、これまで のように文一総合出版から出版して書店に流通させるこ とが困難と判断されたからです。純粋に経済的な問題で すので、今後は大会ごとに出版形態が判断されると思い ますが、電子化の流れが進んでいくことが予想されます。

もう一つの簡素化は、ポスター賞の審査方法です。静 岡大会までのポスター賞では、1 枚のポスターを師弟関 係のない3 名の審査員が審査し、ポスターのわかりやす さ、研究の質、発表技術についてそれぞれ5 段階評価で 採点し、得点数の高いものに授賞してきました。しかし、 ポスター賞応募数が400 件を超える現状では、審査員の 確保と審査負担増大に問題が生じていました。そこで、 広島大会では審査基準から発表技術をなくし、ポスター のみを評価することとしました。審査員の方々からは負 担が軽減されたと概ね好評でしたが、依然として審査員 の確保には限界があり、発表者の出欠確認などについて も若干の問題が指摘されました。なお、今大会より、ポ スター賞受賞者には、生態学会に寄贈された書籍を副賞 として提供することになりました。

大会の国際化

研究の国際化・英語化が進んでいる現状で、大会発表 の英語化を推進することは必然ですが、現状の多くの参 加者にとって、日本語のほうが研究発表効率は高いこと も事実です。国際化と唱えていても海外からの参加者が 増えず、英語による発表を楽しめる環境がなければ、日 本人の間だけで英語で議論するという本末転倒な状況に なりかねません。そこで、生態学会の日本人以外の受け 入れ状況について確認してみると、様々な問題があるこ とがわかりました。

まず、生態学会大会で発表し、集会を企画するには正 会員である必要がありますが、これまでの入会申込では、 海外から日本人以外が正会員になることはほとんど想定 されていないことがわかりました。特に、海外の学生が 正会員になろうとする場合、学生会費が認められず一般 会費を支払わなければなりませんでした。また、海外会 員には、収入が少ない若手会員の学会費の特別処置につ いての考慮もなされておらず、国内会員には選択可能な 冊子不要割引も適用されていませんでした。これらの問 題は、大会企画委員会から事務局の方に提起し、今年度 から改善されることになりました。

次に、大会案内や学会案内の英語表記への対応です。 英語がわかれば大会に参加できる環境を整備するため に、大会案内の全面英語化を行い、Web 申込画面も日英 併記としました。これまでも一部は英語による対応がな されていたのですが、集会関連については対応できてい ませんでした。広島大会では、海外会員(David Inouye さん)による企画集会が初めて開催されました。

外国人会員、特に学生の大会参加は、将来の生態学会 の国際化を目指す上で非常に重要です。しかし、日本に 滞在中の留学生は日本生態学会に魅力を感じていないの ではないか?という危惧がありました。留学生にインタ ビューを行った結果、自分の研究を多くの人と共有し、 他の人がどのような研究をしているのかを理解できる機 会、他の生態学者との交流やアドバイスが得られる機会 が十分に提供されていないという意見が得られました。

また、過去のポスター賞における留学生の受賞割合は非 常に低く、EAFES を除けばほとんどゼロに近い状況で した。ポスター賞の授賞対象を英語発表に優先してはど うか、あるいは留学生を対象とした分野を設定すれば良 いのではないかという意見もありましたが、賞の公平性 や運用上の問題もあり、今回も日本語による発表を主体 とした運営となりました。

そのような中で、辻和希さんを委員長とする将来計画 委員会と協同し、英語口頭発表賞を創設することができ ました。当初は応募者数や発表レベルが危惧されたもの の、結果として国内外から43 名の若手講演者が参加し、 各分野の一流研究者による模範講演も行われ、大盛況の うちに開催できたことは、大会の国際化に向けた非常に 大きな一歩となりました。北海道大学の八木議大さんに よる刺激的なポスターは、英語による発表を楽しむ全く 新しい賞というイメージ形成に役立ったと思います。ま た、三木健さん、久米朋宣さんには、国立台湾大学での 英語発表評価経験を生かして、初めてとは思えないスム ーズな評価システムを設計していただきました。国内外 の若手研究者によるすばらしい研究発表が行われ、会場 との活発なやり取りも含め、若手からの大会国際化を進 めることができました。

トップクラスの質の高い英語発表を増やすために、学 会を挙げて英語プログラムの充実が図れるような体制作 りも行いました。現状では、海外からの参加者受け入れ 体制が整っていませんので、海外から質の高い発表者を 集めるためには積極的な働きかけが必要です。そこで、 大会企画を英文誌出版事業とリンクさせ、大会運営に科 研費(国際情報発信強化)を効果的に利用することにし ました。これまで1 〜 2 名レベルで行われてきたシンポ ジウム海外研究者招聘企画をER シンポジウムとして一 元化し、公募の結果、4 名の研究者を海外から招聘しま した。また、David Inouye 次期アメリカ生態学会会長に ついては、ER 誌の編集委員も務めていただいているこ とから、別枠で招聘しました。拡大した招聘研究者の旅 費請求手続きに対応するため、学会として旅費支払いの 方法を規定しました。また、企画集会では非会員の発表 を1 名まで認めることにしました。

これらの英語発表強化の結果、大会発表の約1 割が 英語発表となり、大会期間中、英語による発表プログ ラムを連続して実施することが可能となりました。ま た、Web のプログラムページに英語発表をセレクトし たSessions in English や招待講演者紹介ページを作成し ました。

ところで、大会の国際化が進むと、学会発表以外に新 たに対応しなければことが発生します。広島大会で対応 した新たな取り組みとしては、懇親会のメニューの素材 を英語表記し、ヴェジタリアン用メニューを準備したこ とや、託児室の利用規定・申込書の英語版を作成したこ となどが挙げられます。また、海外からの参加者の場合、 ご家族の参加希望も多くありました。

未来の生態学者の応援

広島大会では、静岡大会に引き続き、学部学生以下の 非講演者の参加費を無料にしました。また、静岡大会か ら部会として定着した高校生ポスター発表会「みんなの ジュニア生態学」を開催しました。生態学の社会への普 及のための日本生態学会によるアウトリーチ活動として 高い評価を得つつあります。広島大会では、非会員であ りながら大会運営に協力していただいた広島大学の竹下 俊治さんによる広報効果もあり、当初の予想を大きく上 回る55 件もの発表が一堂に会して大盛況のうちに行わ れました。また、共立出版から副賞として書籍が提供さ れ、会場では著者の酒井聡樹さんによるサイン会が行わ れました。

今後の持続的な運営に向けて

 新規入会者や海外からの参加者にとって、生態学会の 入会・大会申込システムは、お世辞にもわかりやすいと はいえません。また、海外からの入金方法や名簿索引の 表記方法についても検討する必要があります。参加費免 除者(招待講演者、高校生発表、学部生など、また自由 集会)に関わる費用は、一般参加者からの参加費によっ て賄われているので、その割合をあまり増やしすぎるわ けにはいきませんが、多様な参加者が生態学会大会の魅 力の源泉でもあります。なお、広島大会では、自由集会 における会場管理の強化や、大会期間中の緊急事態の発 生を想定した行動計画も立てられましたが、非常時の学 会としての判断や対応手段には大きな課題があることが わかりました。

こうした様々な課題の中で、現在、大会企画委員会で は吉田丈人委員長のもと、鹿児島大会の企画が準備され ています。また、それと並行して電子情報管理・運営体 制検討タスクフォースが設置され、陀安一郎さんを座長 として、生態学会の効率的で持続可能な体制の構築を目 指した会員管理と全国大会運営等に関連した電子情報シ ステムの管理・運営体制の改革案が作成されています。 大勢のボランティア委員の協同作業によって鹿児島大会 の準備が進められています。よりよい発表舞台に世界の 研究者が集まる大会を目指すには、日本の生態学者の「祭 り」としての魅力、すなわち参加者が心から生態学を楽 しんでいる様子が世界に伝わることが最も大切だと思い ます。参加者の皆さんは1 年に1 回の大会にむけて準備 していただき、生態学会の「祭り」に魅力的な踊り手と して参加して、その数を増やしていけるようご協力お願 いします。


*以下に、ポスター賞の審査をしてくださった皆さまの お名前を記して、お礼申し上げたいと思います。ありが とうございました。

荒木希和子、石井博、石田惣、石川麻乃、市岡孝朗、伊 藤健二、伊藤浩二、岩井紀子、岩泉正和、岩西哲、岩渕 翼、上原隆司、江川知花、遠藤いず貴、大谷達也、大槻 久、岡田慶一、小黒芳生、尾崎研一、尾崎洋史、片山直 樹、加藤元海、壁谷大介、唐沢重考、北出理、工藤岳、 栗林正俊、黒田有寿茂、桑村哲生、小池文人、幸田良介、 後藤龍太郎、小柳知代、今藤夏子、近藤美由紀、酒井武、 向坂幸雄、澤田佳宏、塩尻かおり、繁宮悠介、島田直明、 嶋永元裕、洲崎燈子、鈴木英治、鈴木圭、鈴木俊貴、曽 我部篤、曽根直幸、高見泰興、高橋明子、高橋一秋、高 橋一男、竹内勇一、武山智博、立木佑弥、田中貴宏、谷 川東子、津田みどり、土屋香織、津山幾太郎、遠山弘法、 徳田誠、戸田光彦、冨松元、中川弥智子、長坂晶子、長 坂有、永野昌博、中路達郎、新妻靖章、新部一太郎、西 村尚之、橋本佳延、服部充、馬場友希、早坂大亮、原山 尚徳、原口岳、広木幹也、深野祐也、福山研二、藤山直之、 堀江明香、前迫ゆり、蒔田明史、牧野渡、道前洋史、満 尾世志人、宮竹貴久、望月翔太、森茂太、森本淳子、山 尾僚、山川博美、山道真人、油田照秋、吉村謙一、渡辺 誠、渡部恵司 (敬称は略させていただきました。また、このほか5 名 の方が匿名を希望されました。)

*以下に高校生ポスター賞の審査をしてくださった皆さ んのお名前を記して、お礼申し上げたいと思います。あ りがとうございました。

赤坂卓美、浅見崇比呂、上村章、丑丸敦史、大原雅、岡 野淳一、亀田佳代子、川尻舞子、久保田渉誠、佐竹暁子、 嶋田正和、高木昌興、高田まゆら、竹下俊治、種子田春 彦、中井咲織、西脇亜也、根岸淳二郎、畑田彩、平山大 輔、広瀬祐司、真野浩行、山北剛久、山下雅幸、山村靖 夫、横井謙一、吉岡明良

*以下に英語口頭発表賞の審査をしてくださった皆さん のお名前を記して、お礼申し上げたいと思います。あり がとうございました。

稲垣善之、内海俊介、ECONOMO Evan P.、大串隆之、 大園享司、大手信人、金子信博、黒川紘子、小林真、田 中健太、辻和希、韓慶民、VARGO Edward L.、彦坂幸毅、 兵藤不二夫、藤井一至、松浦健二、三木健、吉田丈人、 吉村仁、和頴朗太