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2018年5月発行ニュースレター (No.45) 掲載
山本智子 (大会企画委員会 前委員長)
日本生態学会第65 回大会は、2018 年3 月14 日(水) から18 日(日)までの5 日間、札幌コンベンションセンターで開催されました。約2300 名の参加があり、第56 回盛岡大会以来、10 年連続で参加者が2000 名を超えています。72 件の集会(シンポジウム・企画集会・自由集会・フォーラム)と1,115 件の一般講演(口頭・ポスター)が行われ、高校生ポスターでは25 校が発表しました。植物からバクテリアまで、フィールドから理論研究までと幅広い分野が一堂に会すること、参加者のうち半数以上が学生であること(高校生123 名、学部学生の聴講265 名を含む)は、生態学会ならではの魅力だと思います。一方で、会場の確保やアルバイトスタッフの管理、懇親会や公開講演会の運営、協賛企業や設営業者との対応など、実行委員会の皆さんには多大なご苦労をおかけしました。献身的に運営を支えて頂き、ありがとうございました。
規模もさることながら、大会を構成する企画の多様性もまた、生態学会大会の特徴です。シンポジウム・企画集会・自由集会と3 種類の学術集会に加えて、各種委員会が主催するフォーラムが開催され、学術面だけでなく生態学に関わる様々な課題について議論が交わされています。5 回目となる英語口頭発表賞はすっかり定着し、 高校生ポスター発表とあわせて「みんなのジュニア生態学−高校生と研究者の交流会」がレギュラーに開催されるようになりました。後者は、学部学生以下の無料聴講制度とともに次世代研究者育成を目指したものです。生態学に対する社会的要請が高まるに従って、研究者だけでなく、学生、外国人、企業人、行政関係者、教育者など、 様々な立場からのニーズに応える大会が求められるようになってきました。自由な雰囲気と多様性は生態学会最大の魅力だと思いますが、大会運営において、多様化への対応は大規模化への対応以上に困難を伴います。わたし自身は第62 回鹿児島大会の実行委員長を務めさせて頂きましたが、この3 年間で大会へのニーズはさらに多様化し、運営は複雑化したと感じています。
生態学会の大会は、担当地区会で組織される実行委員会と常設の大会企画委員会が両輪となって運営しています。講演や各種集会の受け付け、賞の運営やプログラムの編成などを企画委員会の各部会が行う事によって、実行委員会の負担を軽減し、様々なノウハウを蓄積して安定した運営を行えるようになりました。しかしながら、 大会の複雑化と大規模化に伴い、個人のボランティアに依存する運営は限界を迎えています。
大会運営のための特別な知識や技量を持つわけではなく、全員が本務の傍らボランティアで大会を支えています。前回の東京大会から、会員情報の管理と参加・講演申込のためのシステムを外部委託し、個人に依存する体制からは脱却しつつありますが、一方で、生態学会大会の複雑な構造に外部のシステムを対応させなくてはなりません。自由で多様な大会の構成要素に対応し、誰もが満足する運営システムを構築すること、これには技術的な難しさだけでなく財政面での負担増があり、札幌大会では大規模な改修を見送りました。そのため、大会に参加、講演された皆さんにはご不便をおかけした点が多々ありましたが、他の誰でもなく、同じ会員が工夫して導き出した結果だと言うことをご理解頂ければ幸いです。
次期大会からは、大会の構成も含めた改革が行われます。これは、「大会のあり方検討部会」で3年間をかけて検討され、会員アンケート、フォーラム、総会第二部を経て、会員の皆さんからご意見を頂きながら決定に至ったものです。次期神戸大会での実現に向け、角野康郎 大会会長、丑丸敦史大会実行委員長、土居秀幸企画委員長のもと、すでに準備が進められています。今後も、大会の自由度や多様性の維持と運営の効率化、財政負担の間でいくつかの選択肢を選びながら進んでいくことになると思います。
外部委託と委託の内容を工夫することによって、企画委員会と実行委員会の負担をある程度軽減することができました。プログラム冊子の事前郵送を廃止するなど、 更なる簡略化が図られる予定です。また、さらに大会運営の持続性を高めるため、学術集会の構造が変わります。 東京大会でのフォーラム「自由集会は必要か?」をご記憶でしょうか?「短縮しても良いが必要だ」という結論でした。自由集会は公式の集会となり、企画集会がなくなってシンポジウムと自由集会の二本立てになります。 開催時間や講演資格も変わりますので、大会案内をよくご確認ください。
また、ER 招待講演を希望しないシンポジウムや英語口頭発表賞などの事前エントリーをなくし、申込プロセスの簡略化が図られます。
同じシステムを何年か継続すれば、多少複雑でも定着するはずだという感触も抱いております。その意味でも、 安定して使っていけるシステムを構築し、神戸大会が盛りあがることを期待しています。
最後になりましたが、今大会の運営にあたりお世話になった以下の方々に厚くお礼を申し上げます。
日浦勉大会会長、工藤岳大会実行委員長をはじめとする大会実行委員会の皆さま、各部会長(小池伸介運営部会
長、加茂将史シンポジウム部会長、小泉逸郎発表編成部会長、池田紘士ポスター部会長、栗和田隆高校生ポスタ
ー部会長、仲澤剛史英語口頭発表部会長)をはじめとする企画委員の皆さま、学会執行部、事務局の皆さま高校生ポスター賞と英語口頭発表賞に副賞を提供してくださった共立出版株式会社およびシュプリンガー・ネイチャー社
審査員を務めて下さった皆さま(順不同、敬称略):
ポスター賞:東若菜、石毛太一郎、伊勢武史、伊藤健彦、 井上雅仁、今藤夏子、岩田高志、岩田繁英、上田実希、 上原佳敏、潮雅之、梅村光俊、榮村奈緒子、江副日出夫、 大石達也、大石優、岡崎純子、岡田慶一、小川みふゆ、 奥崎穣、小黒芳生、小野清美、折田亮、柿岡諒、笠田実、 堅田元喜、片山昇、金尾滋史、北川忠生、北村俊平、京極大助、工藤宏美、工藤洋、熊野了州、倉本宣、小池文人、 �盡教栄А∪篤M吉�、齋藤隆実、境優、坂本信介、佐藤 允昭、佐藤安弘、佐橋玄記、寒川清佳、柴田泰宙、下地 博之、種子田春彦、須貝杏子、杉本太郎、高木悦郎、高津邦夫、竹内やよい、立田晴記、田辺力、頼末武史、辻 かおる、辻野亮、土田さやか、土岐和多瑠、富田瑞樹、 冨松元、富松裕、友常満利、直江将司、中路達郎、長田 典之、中浜直之、中村彰宏、難波利幸、西野貴子、長谷川成明、服部充、濱尾章二、林健太郎、原口岳、兵藤不二夫、藤田卓、藤田知弘、藤原真己、藤本真悟、前野浩太郎、松井彰子、松井晋、松崎慎一郎、松村圭、丸山敦、 丸山靖幸、水野晃子、宮崎智史、宮崎祐子、村田浩平、 森口紗千子、山岸洋貴、横山真弓、吉村謙一、若松伸彦、 和田哲、和田直也、渡邊謙太、このほか匿名の方28 名
英語口頭発表賞:荒木希和子、安藤温子、小野田雄介、 門脇浩明、川津一隆、岸田治、北島薫、北野潤、齊藤隆、佐々木雄大、杉山杏奈、鈴木紀之、田中嘉成、中村剛、彦坂 幸毅、日室千尋、藤井佐織、前野浩太郎、三木健、山内 敦、山尾僚、山道真人、このほか匿名の方1 名
高校生ポスター賞:栗和田隆、水澤玲子、深澤遊、小口 理一、宮田理恵、三宅崇、栗山武夫、馬場友希、畑田彩、 嶋田正和、中田兼介、平山大輔、丑丸敦史、小林誠、土畑重人、横川昌史、松倉君予、中村誠宏、江川知花、木村恵、高木俊、片山直樹