調査実施前

装備リスト

遠隔地通信

 通信技術は近年急速に発達し、従来は通信が難しかった遠隔地フィールドからでも比較的簡単に連絡をとることが可能になった。現在、フィールドと留守本部・事故対策本部間のホットラインとして利用可能なのは以下のような手段である。緊急時の通信は、一種類のみではなく、事前に複数手段確保しておくことが望ましい。

<国内>
   固定電話・ファックス
   携帯電話
   アマチュア無線
   衛星移動体通信

<海外>
   国際電話・ファックス
   携帯電話
   国際ローミングサービス
   インターネットデータ通信
   衛星移動体通信

 

1.携帯電話

 国内では、携帯電話(特にauのCDMAとNTTのmovaが使用する800Mhz帯)が電波の飛びがよいため最も汎用性が高い(NTTのFOMAやソフトバンクの3Gはそれぞれ1.5Ghzと2Ghz帯を使用するため、複雑な地形の山中での通信は困難な場合が多い)。特定の地域で反復使用する場合には、各キャリアのサービスエリアを確認して使用する。

2.アマチュア無線

 山岳地で携帯電話の利用エリアから外れる場合には、アマチュア無線 (144Mhz帯など)が電波の飛びの良さや利用者数の多さから最も有効である。緊急時には、各バンドの呼び出し周波数帯(145.00Mhzなど)で「非常、非常、非常こちら(コールサイン)」と述べて不特定受信者を呼び出し、返答のあった相手に警察や事故対策本部への連絡を依頼する。アマチュア無線は山岳地での遭難対策や地震など大規模災害発生時の有力な連絡手段として広く使われており、フィールド研究者でも利用者は多い。アマチュア無線技士の資格(4級)はJARLが主催する数日間の講習と資格試験を受けて取得する。日本の電波法では、緊急時の連絡の場合のみ、無線従事者の免許を持たなくても合法的に通信できる。また、無線取り扱いのトレーニングなどを行う際に、有資格者が補助する条件で無資格者が通信することも認められている。このため、無資格者であっても、無線機の使用法を把握した上で、緊急時連絡のために無線機を携帯することはできる。

 なお、技術士免許不要の特定小電力トランシーバー(420Mhz帯、0.10mW)は電気店などで多数販売されているが、使用周波数が高く出力も極端に小さいのでフィールドの緊急通信ではほとんど実用にならない。

 社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)のHP http://www.jarl.or.jp/

3.衛星移動体通信

 海外での事故では事故対策本部とのホットラインの確保が非常に難しいことがある。都市部に近い地域では、携帯電話の国際ローミングサービスや航空会社による海外携帯電話貸し出しサービスを利用するのが最も簡単である。ただし、都市部から離れて、固定・携帯が利用不能な場合は衛星携帯電話を利用するしかない。現在海外で利用できる衛星携帯電話は、イリジウムをはじめ数社あり、レンタルで短期間の利用も可能である。6ヶ月以上運用する場合はリースより本体購入の方がコストが安くなる(電話代もリースより安くなる)。

 なお、無線機・衛星携帯電話共に、日本から持ち出して国外で無届けのまま使用する際には一部の国で電波法違反・スパイ容疑で処罰される可能性があるので注意が必要である(ロシアなどで実例あり。リース業者などに確認すること)。

衛星を用いた移動体通信には様々な種類があるが、海外フィールド調査で比較的手軽に利用できるものは以下の3社に限られる。通話料はリース機の場合300円/分(海外発ー日本着)、機材買い取りの場合は半額程度となる。

(1)IRIDIUM(イリジウム)
  現在、個人用では最も有力な衛星移動体通信。一時、経営問題から使用不能になっていたが、数年前に衛星網が再稼働した。60機超の周回型衛星を連携させて使うため、アンテナの方向の自由度が比較的高く全世界で通信できる。リース会社はKDDIをはじめ国内に多数ある。リース料は55000円~64000円/月程度。

 KDDI衛星通信HP http://www.kddi-nsl.com/satellite_s/index.html

(2)ACeS(エイシス)
  日本を含むアジア23カ国をサービスエリアとするアジア専用サービス。国内にリース会社が数社ある。静止衛星利用でアンテナの向きには制約が出る。リース料は38000円/月程度。利用例はまだ少ないがコスト面で今後注目できるシステムである。

(3)THURAYA(スラーヤ)
  2006年現在はヨーロッパ、北アフリカ、中東、南アジアがサービスエリア、2007年に衛星が追加され東アジア太平洋地域にサービスエリアが拡大する予定。複数の静止衛星を組み合わせて北極、南極以外の全球をカバーする。国内にリース会社が数社ある。リース料は38000円/月程度。近年、アジア圏での調査隊や登山隊で利用者が増えている。

装備品リスト

陸上編(山)

概説をつける (各自で作る、目安であることも述べる) (用語集をつける)許可証・腕章など ◎…必需品であり種類の選定が必要なもの ○…必要なもの △…TPOに合わせて選択するもの

Tシャツ・ポロシャツポリエステル等の吸汗速乾性素材のもの。
長袖ポロシャツポリエステル等の吸汗速乾性素材のもの。
防寒着フリース等
ズボン動きやすいナイロン製のもの。ストレッチの作業ズボンがよい。
手袋・軍手野外調査必携。合成皮革の薄手グローブが作業しやすい。
帽子つばの広いもの
雨具ゴアテックスなど防水透湿素材のセパレート雨具がよい
靴下厚手のものがくつずれしない
着替え雨天時に備えビニール袋にパックする
登山靴長距離歩行用。軽荷ならトレッキングシューズ、重荷なら深底の登山靴を使う。足首をしっかりホールドするものを選ぶ
長靴調査地用。日帰り短距離ならこれだけでもよい。
ザック日帰りなら35リットル程度、宿泊なら60リットル程度が使いやすい。重荷を背負う場合は慎重に選ぶこと。
ザックカバーあると便利。ザックを汚したくない人に
水筒1リットル~2リットル程度のポリタンク
ビニール袋ザック内を小分けにパックする。サンプル袋にも使う。
洗面用具適宜
食料(非常食・行動食)カロリーの高いもの、糖分の多いものを選ぶ
眼鏡・コンタクト予備長期遠隔地の調査では必携
ヘッドランプ電池持続時間の長いものがよい。LEDランプを勧める
コンパスクリノメーターでも代用可能
ナイフ折り畳み式のもの。
予備電池長期調査必携
地図 1/25000図必携。国有林林班図・施業図・都市計画図なども便利。航空写真・衛星画像なども必要に応じて携行する。当該山域のガイドマップがあれば便利に使える。
筆記用具コクヨの防水野帳が便利。
ポケットラジオ長期フィールドでの気象情報取得用
ライター・マッチビニールに包み、濡れないように
細引き・スリングいざというときに万能。3~4mm径くらいのものを10m程度。
救急セット絆創膏・包帯・消毒薬・化膿止め・痛み止め・下痢止め・虫刺され・テーピングテープ・ハサミ・ガーゼなど
持病薬適宜
藪こぎ、焚き火が予想される場合
ノコギリ同上
裁縫セット長期フィールド用。テント補修など
高度計気圧計併用式で時計組み込みのものが便利。アジャストを忘れずに。
GPS 平原・湿原など広くて迷いやすい地形の場所で便利
携帯電話緊急時に無線の代わりになる場合がある
パーソナル無線 144MHz帯と430MHz帯のデュアル型が便利。緊急時通信用。
テント山岳用ドーム型を推奨。フライは大型のものを選ぶこと
テントマットテント床全面を覆う薄いものとシュラフ下にひく厚いもの2種類あると快適にすごせる。
コンロ寒冷地や長期ならガソリン・灯油用を、短期ならガス用を
コッフェル(なべ)コンパクトで調理効率のよいものを選ぶ
食器類カップ・皿・箸など

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装備

地図・コンパス・GPS
フィールドで、自分の位置を確認するために必携である。また、どんなに経験豊富な登山家の読図力もGPSにはかなわないので、可能な限りGPSを用意する。ただし、電池切れや衛星を確認できない可能性もあるので、コンパスと地図もかならず用意する。


身体機能を適切に維持するためには、一日に最低でも2リットル程度の水が必要である。移動が多い調査や気温が高い場合には、もっとたくさんの量が必要な場合もある。飲用には、スポーツドリンクなどを用意してもよい。ただし、怪我をした時や、目に異物や虫が入った場合の洗浄用には、水が必要である。洗浄用に、350ml程度のペットボトルの飲用水を携行すると良い。

非常食
多量にはいらないが、カロリーの高い物を少量用意しておくとよい。特に冬場は、体温維持のためにも、必ず用意する。

ファーストエイドキット
無菌ガーゼ(三角巾)、テーピングテープは必ず必要である。持病がある場合は、その薬があるとよい。出血が著しく多くない場合は、ワセリンを塗布した食品用ラップで傷口を広範に覆うと傷の回復が早く、また鎮痛の効果も大きい。

ポイズンリムーバー
ハチにさされたり、蛇に咬まれた場合の毒抜きに使用する。1000円程度で購入できるので、必ず携行すること。

笛・鏡
遭難し捜索者に自己の位置を知らせるために必要である。笛のほうが、叫ぶより広範囲に音が届き、かつ体力の消耗が少ない。風がある程度ふいているときには、声はほとんど届かないと考えた方が良い。鏡は、ヘリコプターなどによる捜索者に向けて使用する。

懐中電灯
どんな時間帯に開始する調査であっても、日没後に行動を余儀なくされる場合がある(これは事故であり、一定の確率で誰にでも起こりうる)。その際、明かりが無いと、重大な事故につながりかねない。また、どんなに小型のものでも良いから(キーホルダー型のライトなど)、予備を持ち、合計で2個以上準備する。 ライトをもって歩いていると、しばしばライトを落とす場合があり、その衝撃で明かりが消えると、懐中電灯を全く持っていないのと同じ状態になりかねない。また、電球が切れる場合もある。野外で本当に暗い場合(目を開けても閉じても違いがわからないような状態)、明かり無しに移動すると、平衡感覚が失われ、転倒する可能性が高い。場所によっては、重大事故や怪我に直結する。

防風防水マッチ・固形燃料
これらを持っていれば、予定外の野宿(ビバーク)を強いられた場合、体温維持をはかれる可能性が大きい。また、お湯をわかして飲むことができると、精神的にも落ち着ける。

レスキューシート
日よけや体温維持、航空機への目印として利用できる。

ツェルト
とくに山奥で調査を行う場合には、持っていると良い。モンベル社製のULツェルトはわずか240gであり、さほど荷物にならない。ツェルトとは何かを知らなかったり、この部分の記述を読んでも、ピンとこない人は、野外活動の経験が十分とはいえないので、単独での山奥の野外調査を行うべきではない。

ナイフ
刃渡り6センチ程度のスイスアーミーナイフがあるとよい。ビバークを強いられた場合は、たき火の焚き付けを作ったり、露営のための貼り綱を切ったりするために必須である。

細引き
5-6ミリ径の細引きを6メートルぐらい持っていると、ビバークの際や負傷者を背負う際に役立つ。

化粧用の眉墨
濡れているガラスや岩など、非常に多くのものに、文字等を書くことができる。本当の非常時に役立つ。

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救急箱リスト

 

品 名説 明国内海外
三角巾二枚~三枚あると骨折・外傷の際に便利。使用法は救急法講習会で習得。
包帯伸縮性のものと非伸縮性のものを使い分ける。
絆創膏様々なサイズのものを混ぜておく。
はさみ包帯の切断に使えるもの。
消毒薬マキロン、アクリノール液など。
ガーゼケーパインなど一枚ずつ減菌密封してあるもの。
湿布薬打ち身・捻挫用。
テーピングテープ捻挫・外傷の際に非常に便利。キネシオテープも一緒に入れておく。
体温計中長期の調査旅行や学生実習に。
ピンセット・毛抜きハチの針や木のささくれを抜くのにも使う。
綿棒消毒薬や外用薬の塗布に。
脱脂綿小さいサイズに小分けにしておく。
胃腸薬消化剤、胃壁の保護
止瀉薬下痢止め。水あたりなどに使う。
解熱鎮痛剤バッファリン等。頭痛・生理痛などに。
胃・十二指腸潰瘍治療剤(ぜん動止め)ブスコパン。海外でアメーバー赤痢や急性腸炎などで激しい下痢や脱水症状を起こしたときに用いる。薬局で購入可能。
抗生物質(内服)病院で海外調査用にまとめて処方してもらう。風邪・大きな外傷などに。ペニシリンショックに注意。海外では処方箋無しで買える場合も多い。
抗生物質(外用)テラマイシン、クロマイシンなどの軟膏。切り傷、刺し傷に。薬局で購入可能。
抗ヒスタミン剤(内服)毒虫などでアレルギー症状が出たときに。医師に処方してもらう。
抗ヒスタミン剤(外用)湿疹、ウルシかぶれなどに。薬局で購入可能。フルコートなど。
抗アレルギー薬(内服)アナフィラキシー防止のために調査前から服用する。処方箋が必要。アレグラなど。
総合感冒薬いわゆる風邪薬。
目薬外傷時に殺菌、洗眼につかえるもの。外用抗生物質もテラマイシン眼膏など専用のものを使う。薬局で購入可能。
人工呼吸用吹き込みマスク蘇生法実施時に救助者の感染症予防のために使う。キーホルダータイプもある。
プラスチック手袋感染症予防用に。
マスク感染予防用に。
冷却剤ヒヤロンなど。患部を冷やすのに便利。
利尿剤高標高地での高山病(肺水腫・脳浮腫)対策に使用する。ダイアモックスを医師に処方してもらう。従来使われてきた、ラシックス等の他の利尿剤は現在効かないと言われている。
持病薬心臓病・高血圧などの場合は忘れずに。
感染症予防薬ハチアナフィラキシー用エピペンや、ロシアダニ脳炎用γグロブリンなど。注射器の使用法は必ず医師・看護師に指導を受けること。

 

 

海バージョン(潮間帯・潜り)  調査準備 装備リスト 海洋編

潜らない調査(潮間帯調査、小型船舶)

○…必要なもの △…TPOに合わせて選択するもの

【共通の携行品】

   潮間帯調査 小型船舶調査 スノーケリング スキューバ潜水
飲み水水筒が望ましいが、ペットボトルでも可
食料(非常食・行動食)カロリーの高いもの、糖分の多いものを選ぶ
コンパス耐水性のもの。GPSでも代用可能
GPS 広くて迷いやすい地形の場所で便利。電池切れに注意。耐水対策を
ヘッドランプ夜間調査で必携。電池持続時間の長いものがよい。LEDランプを勧める
予備電池電池を利用する機器を利用する場合は必携
地図船舶では海図は必携。他も位置特定用にあると便利
筆記用具耐水紙を利用したものが便利。
携帯電話緊急時に無線の代わりになる場合がある。海には防水対策をして持ち出す。
パーソナル無線 144MHz帯と430MHz帯のデュアル型が便利。緊急時通信用。
ロープ類船舶には必須。他の場所でもいざというときに万能。
水筒1リットル~2リットル程度のポリタンク   
救急セット絆創膏・包帯・消毒薬・化膿止め・痛み止め・下痢止め・虫刺され・テーピングテープ・ハサミ・ガーゼなど
持病薬適宜。船酔いしやすい人は状況に応じて使用
バケツ汎用。蓋つきのものは干潟調査などの移動時に便利
ビニール袋用途に応じてさまざまなサイズを用意。チャック付きのものが便利な場合もある。
テープ類ビニール製のものはロープワークなど様々な用途に利用可能
日焼け止め昼間の調査では季節にかかわらず必携

【潜らない作業(潮間帯、ボート)】

  作業用上着ポリエステル等の吸汗速乾性素材のものが好ましい   
  ズボン動きやすいナイロン製のもの。ストレッチの作業ズボンがよい。   
  手袋・軍手野外調査必携。   
  帽子つばの広いもの。環境に応じてヘルメットが必要な場所もある   
  防寒着フリース等。冬季は雨具の下に着る。スキューバ、スノーケリングは調査後の移動時にあると便利。   
  雨具漁業従事者用の頑丈なものからゴアテックスなど防水透湿素材のものまで多様。セパレート雨具が便利よい。スキューバ、スノーケリングは調査後の移動時にあると便利。   
  胴長底がフェルト地のものが滑りにくい。  
  救命胴衣(ライフジャケット)船舶では必携。胴長の調査時も着用が強く勧められる   
  長靴特にすべりにくいものが多い   
  マリンブーツや地下足袋底がフェルト地のものが滑りにくい。   
  ザック徒歩で調査地に行く場合に必要。20-35リットル程度が使いやすい。重荷を背負う場合は慎重に選ぶこと。    
   ナイフ船舶ではロープワーク用に必携   
  ポケットラジオ気象・海象情報取得用   
  虫除け湿地、マングローブなど沿岸域でも虫が大量にいるところがある    

潜る調査(スノーケリング、スキューバ)

ウェットスーツ暖かい海域。生地の厚さは水温に応じて決定     
ドライスーツ寒い海域   ○ ○
インナージャージドライスーツの下に着用。吸汗速乾性素材のものが好ましい     
グローブ保温性の高いもの    
マリンブーツ磯などの滑りやすい場所を歩く場合と潜水ではタイプが異なる    
フード防寒対策のほか、有害生物から身を守る上でも有効     
防寒着・雨具スキューバ、スノーケリングは調査後の移動時にあると便利。     
着替え潜水開始・終了点に準備     
マスク自分の顔、頭のサイズにあったものを     
スノーケル排気弁が付いたものと付かないものでスノーケルクリアの効率が多少異なる     
フィンスノーケル用かスキューバ用か、あるいは遊泳距離の長短、泥の巻上げ防止の必要性などに応じて特性の違うタイプのフィンが選択可能     
ダイブナイフスノーケル、スキューバでは緊急脱出用、船舶ではロープワーク用に必携     
レギュレーター事前点検とメンテナンスを入念に       
BC インフレータの事前点検とメンテナンスを入念に       
ウエイトおよびウエイトベルト適正ウエイトをあらかじめ理解する。ドライスーツの場合は、ウェイトベスト、アンクルウェイトなど、腰の負担を軽減するものを併用できるが、他のダイバーが着脱可能でないものは全ウェイトの1/3以下に抑える。     
ダイブコンピュータ(水深計、コンパス)潜水時間や浮上速度の制御に利用。また、水深計などは調査にも利用できる。     
水深計 スキューバ潜水では必携だが、ダイブコンピュータで代用できる。     
シグナルフロート浮上地点が予定と異なった場合に、船に位置を知らせる。     
ダイビングフラッグ業務潜水には掲揚が必須     
水中用メッシュバック小型の調査機器およびサンプルの保持用。フィンやレギュレータに絡まないように工夫する。     
モンキースパナ・六角レンチレギュレータのホースやインフレータホースの着脱用。ビーチあるいは乗船する船まで携行       
潜水士免許・Cカード研究機関あるいは船まで携行     

 

【小型船舶関係】     

あか汲み船底にたまった水(ビルジ)を汲み出すため、必ず乗せておくこと。特に、船上で採水や採集などの作業を行った場合はビルジがたまりやすいので注意する。     
オール動力船(船外機船)であっても、機関故障時に対応するために積んでおく。また、機関が使えないような浅瀬を航行する場合にも有用である。     
工具機関故障に備えて簡単な工具は必ず積んでおく。     
救命浮環や信号紅炎などの法定装備品動力船では積んでおくことは当然であるが、手漕ぎのボートであっても、スペースがあればこれらの装備品を積んでおくことが望ましい。     

木登りバージョン

ザイル11mm径で長さ25m程度のもの。3~5年程度で必ず交換。
シットハーネス身体に合ったものをそれぞれの個人専用とする。
チェストハーネス必ずシットハーネスと組み合わせて使うこと。
ズボン動きやすいナイロン製のもの。ストレッチの作業ズボンがよい。
手袋・軍手野外調査必携。合成皮革の薄手グローブが作業しやすい。木登りには、岩登り用に指先が出ているものがベスト。
ヘルメット岩登り用。墜落時ではなく、登攀中に大枝などで頭を打つときに有効。
クレッターシューズ登山靴や長靴ではなく、岩登り用がベスト。地下足袋もよい。
安全環付カラビナハーネスと登攀器や下降器を固定するために使う。片手で操作できるように習熟しておくこと。予備が必要。
カラビナさまざまな道具を吊るしておく。
登攀器ユマール、アッセンダーなどという名称で売られている。体重を交互にかけてザイルを登るためのもの。
下降器摩擦を効率よくかけて下降速度を調節するもので、さまざまな種類があるが、エイト環が容易な操作でもっとも一般的。予備が必要。
ナイフ折り畳み式のもの。必ず紐をつけておく。
細引き・スリング必需。3~4mm径くらいのもので1m程度のものを数本と、10m程度のものを2本。
あぶみオーバーハングしている大枝を乗り越えるときに使う
パチンコ、ボーガンなどてぐす付きの錘を最初に枝に飛ばす。パチンコは、銃砲店にスリングショットという競技用のものを売っている。
リール・てぐす・錘釣り用を転用。枝の高さに応じて、てぐすの太さや錘の重さを加減する。
ナイロンロープてぐすからザイルに置き換える中間段階で使う。船舶・漁業用の8mm径程度のものが安くて、使いやすい。
一本ばしご、縄梯子、脚立など木に応じて使う。ちゃんと固定するとともに、木登りするひとはこれとは独立にザイルなどで必ず確保をとること。
水筒1リットル~2リットル程度のポリタンク
食料(非常食・行動食)カロリーの高いもの、糖分の多いものを選ぶ