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会長からのメッセージ −その4−

「メッセージ再開・大会の事後処理の大変さ」

 ふと気付くと、「その3」をアップロードした2月25日から2ヶ月あまりが経過していました。あわただしく過ごしているうちに、いつのまにか新緑が雨に濡れて美しい季節を迎えました。九州では、スダジイの一斉開花も、ピークを過ぎました。

 この間、ご存知のように日本生態学会福岡大会がありました。大会参加者は、おそらく2000名をこえたはずです。「おそらく」としか書けないのは、まだ決算が終了していないからです。

 大会の開催にあたって、開催前や開催中に、相当なエネルギーを費やすことは、皆さんに容易に理解していただけることと思います。しかし実は、大会後の処理にも、結構なエネルギーが必要だということを痛感させられました。

 先週、展示・広告にご協力いただいた企業からの入金が終わり、領収書の発送を終え、協力企業に関する事務が完了しました。

 また、大会参加申込み後に事情あって欠席された方々や、講演要旨集の購入を申し込まれた方々への講演要旨集の発送が終わりました。会員の方々から、講演要旨集の発送に関して、督促をいただきました。対応が遅れましたことを、この場を借りてお詫びします。

 未入金の参加者への督促という気のすすまない作業も、丁寧に進める必要がありました。こちらの作業も完了しました。 これから、決算をはじめとする、最後の作業にとりかかるところです。この作業が済めば、参加者数もほぼ確定できるでしょう。「ほぼ」と書いたのは、たとえば当日参加者数を正確に決めるのは、実は結構大変なのです。当日参加者に記名を求めると、窓口が混雑しますので、この作業はやめました。実は、過去の大会においても、当日参加者数の記録にはかなりの曖昧さが残されていたようです。

 今回の大会の予算を編成するにあたって、当日参加者数をどれだけに見込むかは、非常に難しい判断でした。2月20日に、以下の3つの方法で当日参加者数を予測してみました。

  1. (1)2月19日の時点での登録者が1647名。以後事前登録が50名増え、当日参加が240(松山大会データ)×1.2=288だとすると、1647+50+288=1985名。
  2. (2)松山大会と福岡大会の一般講演締め切り前の登録数の増加の様子をグラフにすると、今回が前回の2割強増しである。そこで参加者総数が2割増えると予想すると、1677×1.2=2012名。
  3. (3)松山大会の講演数は 993 件。この数字を松山大会参加者数1677名で割ると993÷1677=0.59。福岡大会の講演数〔1158件〕が最終参加者の59%とすると、1158÷0.59=1963名。

 これらの計算結果から、1950名〜2050名程度の参加者となるだろうと予測しました。このような予測にもとづいて予算をみなおし、可能な限り節約をしました。

 しかし、当日参加者数が見込みどおり来てくれないと、節約の努力は簡単に吹き飛びます。たとえば当日参加者が100人少なければ、90万円の収入減になります。幸い、上記の予想はかなり正確でした。

 懇親会当日参加者の予想は、さらに不確かでした。松山大会ではちょうど100人の当日参加が記録されていますが、大会参加者数にしめる懇親会参加者の比率は43%でした。福岡大会懇親会参加登録者は2月19日の時点で811人(当時の登録者1647名の49%)。さらに100人以上は増えそうにも思えましたが、懇親会参加者の比率が松山大会なみ(43%)なら、2000人の参加者があったとしても860人にとどまります。当日参加者をあてにして赤字を出すことは避けたいので、850人程度の控えめな予想をもとに料理・飲み物を用意しました。しかし、懇親会参加者はおそらく1000名近かったと思います。最終日にもかかわらず、大会参加者のほぼ半数の方々に、懇親会に参加していただくことができました。結果として、料理の消失速度は過去最速というお叱りを受けましたが、上記のような判断の結果ですので、この点はなにとぞご容赦ください。

 福岡大会は、会場費が高いこともあって、400万円の赤字予算を常任委員会でお認めいただいたのですが、結果として30万円程度の黒字決算の見通しです。

 今回、正確な記録を残すことが、大会運営上いかに重要かを痛感しました。松山大会の記録が非常に参考になったので、福岡大会の記録もできるだけ正確な数字を残し、次回以後の大会の資料としたいと思います。 というわけで、事後処理はもうしばらく続きます。

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