| 要旨トップ | ESJ57 フォーラム 一覧 | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨


フォーラム U03 -- 3月19日13:00-15:00 B会場

南西諸島生物多様性地域戦略の策定を目指して−生物生態情報データベースの構築・管理−

主催:自然保護委員会  久保田康裕(琉球大学)

南西諸島生物多様性地域戦略の策定を目指して

〜生物生態情報データベースの構築・管理〜

企画者:安村茂樹(WWFジャパン)・久保田康裕(日本生態学会自然保護委員会)

企画者らは、南西諸島の生物多様性保全を目的とした活動の中で、GIS手法を用いて優先保全地域(BPA)を試行的に抽出した。BPA抽出には、環境省による自然環境保全基礎調査等のデータと研究者・地域有識者からの個々の情報をGISのデータベースとして集約した。GISによる抽出は、客観性と再現性があることから、保護区設定における基礎資料としての活用が期待される。一方、今回の取り組みでは、対象とした地理的領域や生物分類群が広範であったために、データソースの制約やデータ間の精度のばらつきなどの問題が明らかとなり、各地域でのモニタリングを効率的・戦略的に展開する必要性も再認識された。本フォーラムでは、プロジェクトの概要やその背景を参加者と共有した後に、ヤンバルを一例にあげ、より詳細な空間スケールで、個々の研究成果をいかに集約し、予測力のあるモデルを作成するのか、研究の手法や方法論について話題を提供する。そして、南西諸島における生物多様性優先保全地域の保全に向けて、生物生態情報データベースを更新・管理の方法や仕組みを包括した「南西諸島生物多様性地域戦略」の必要性について意見交換したい。

【趣旨説明】南西諸島生物多様性優先保全地域抽出のねらい、手法、抽出結果の紹介  安村茂樹(WWFジャパン)

島嶼をモデルシステムとした生物多様性分布の定量手法について  久保田康裕(琉球大学理学部)

地域戦略策定や保全管理施策充実に向けた研究成果の活用可能性について  奥田直久(環境省那覇自然環境事務所)


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