| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


自由集会 W26 -- 3月19日 17:30-19:30 D会場

市民調査のデータを生物多様性の評価・政策決定につなげ!研究者の果たす役割とは

企画者: 高川晋一(日本自然保護協会), 天野達也(ケンブリッジ大学)

近年地球規模や各国レベルでの生物多様性のモニタリング・現状評価が活発となっており、生物多様性条約COP10で決議された新戦略計画の実現のためにもその重要性がますます高まっている。モニタリングや評価のためには生物多様性に関する広域的かつ長期的なデータが欠かせないものの、研究者や行政機関のみで取得するのは困難である。その中で、市民・NGOによる生物多様性モニタリング調査(以下、市民調査とよぶ)が不可欠なものとして注目されつつある。我が国においてもレッドリストやモニタリングサイト1000などの全国規模のモニタリング事業等において市民セクターが果たす役割は大きい。

しかし一方で、市民調査の成果が生物多様性評価やそれに基づく政策決定に戦略的に活用されるためには、適切な調査設計や精度確保、癖のあるデータの解析、指標開発、意志決定を促す形での発信といった様々な課題がある。本集会では、以下の演者からの事例紹介と総合討論を通じ、市民調査を国や地方自治体の政策につなげていく上で生態学者が果たすべき役割を再認識することを目的とする。

市民調査の可能性・成果・課題~モニタリングサイト1000里地の取り組みを事例に~ 高川晋一(日本自然保護協会)

パラタクソノミスト養成講座:市民の生物分類学力を底上げする 大原昌宏(北海道大学博総合物館)

市民調査のデータと生物多様性評価をつなぐ「指標」の開発の重要性 天野達也(ケンブリッジ大学)

市民調査のデータを政策に活かす地図化 角谷拓(国立環境研究所)

データに基づく意思決定に必要なこと~水産資源管理の現場から~ 黒田啓行・依田真里・由上龍嗣(西海区水産研究所)・伊藤智幸・境磨(国 際水産資源研究所)


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