| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-420 (Poster presentation)

ガボン国における国家森林資源インベントリーシステム構築の概要

*笹川裕史,富岡士郎,鈴木圭,久道篤志,水品修,古田朝子(日本森林技術協会)

国土面積約267,000km2のうち約80%を森林が占めているガボン国では,現在,持続可能な森林経営および全国の森林資源現況を把握する目的で,国家森林資源インベントリーシステムの構築が進められている。同国ではこれまで,生産林に対してや,地域を限定した森林調査は行ってきたものの,全国の森林地域を対象として,同一手法で調査を行う,いわゆるインベントリー調査の経験はなく,森林タイプ別蓄積量などの詳細な森林資源量は明確ではなかった。そこで,本プロジェクトは同国自らによる森林資源インベントリーの実施および継続的なモニタリングを可能にすることを目的とし,最終成果を,1.全土の森林基盤図の作成,2.国家森林資源インベントリーの調査手法と手順の開発,3.国家森林資源データベースの構築,4.国家森林資源インベントリーシステムの構築および運用計画の策定とした。ここで,森林基盤図とは森林タイプ区分図やコンセッション分布図,社会基盤情報など森林管理に関する様々な空間情報および属性情報を包含するものとしている。本プロジェクトの実施期間は2012年8月~2015年8月の予定であり,リモートセンシング,GIS・データベース,インベントリーの各チームで構成している。1年次においては,技術移転計画書の作成,森林タイプ区分の検討,LANDSAT画像をもとにした過去の森林タイプ区分図の作成,インベントリー調査手順の作成およびプレインベントリーの実施,その結果を受けてのサンプリング方法の検討,各チームにおけるOn the Job Training,ガボン国担当者の本邦研修などを計画している。本発表ではプロジェクトの概要および1年次の成果について報告する。


日本生態学会