| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(ポスター発表) P3-HS12 (Poster presentation)

キノコの植物成長物質を活用した富士山緑化

*栗田楓,*中井瑠美,*佐野愛美,*大川紅衣,*山地由夏,*塩川真由(静岡県立富岳館高等学校・総合学科・2年)

私達のふるさと・富士山の「大沢崩れ」は大量の土砂(280t/日)を富士山麓に流し、森林を破壊するとともに安全面で問題視されている。今までも富士山の緑化は行われてきたが、富士山の厳しい環境(低温・強い酸性土壌)により植樹した苗の活着は悪く、いかに樹木の生育率を高めるかが懸案となっている。そこで、私達は樹木の生育率を高める方法を模索し、地域に提案・普及させることで、富士山の緑を守ることにした。

私達は、富士山の牧草地で見られる「フェアリーリング」のキノコから新植物成長物質「AHX・アザヒポキサンチン」(富士山の厳しい環境ストレスに抵抗性のある植物体に成長させる)を抽出した(静岡大学農学部河岸研究室協力)。その後、AHXを地域の産業「製紙」の廃材「ペーパースラッジ」と混合し、「AHXチップ」を製作(私達のアイデア)、遅効性肥料の効果を見出した。「AHXチップ」は富士山麓の酪農家の堆肥に混合し(チップは炭化されているため脱臭効果あり)、「AHX・スーパー堆肥」(環境ストレスに抵抗性を持たせる)を作った。そして、スーパー堆肥を活用し、富士山の緑化活動を行った。


日本生態学会