| 要旨トップ | ESJ60 自由集会 一覧 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


自由集会 W02 -- 3月5日 15:30-17:30 C会場

一緒に学ぼう!生態学のシミュレーション体験

企画者: 伊勢武史 (兵庫県大・シミュレーション)

生態学の観測や実験には手間やお金がかかる――これはフィールドで研究する生態学者の率直な感想ではないだろうか。研究対象である自然の変動は、時間的に長く、空間的に広い現象であるからだ。そんな対象をモデル化するための強力なツールとして、コンピュータを使ったシミュレーションがある。シミュレーションならば、長期間・広範囲の自然の変動を、小さなPCがわずかな時間で示してくれるのだ。さらに、与えられた条件の範囲内ならば将来予測も可能になる。

ところが、シミュレーションに興味を持ちながらも、自分で使うのを敬遠する生態学者が多く見受けられる。そこでこの集会では、参加者が実際に生態学のシミュレーションを体験することで感覚をつかみ、心理的障壁を取り払うことを目的とする。

フリーソフトRをプログラミング言語として用い、実際の生物データや論文発表された研究を例に、ステップごとに演者が実演し、参加者がそれに倣うという形式を取る。扱う内容は、統計シミュレーションを使った将来予測、植物遷移のシミュレーション実験、簡単な物質循環のモデリング、セルオートマトンを使った森林火災の再現、GISを用いた生態系サービスの広域シミュレーションなどを予定している。

この集会の参加者には各自のPCを会場に持ち込むことを勧めている。事前に配布される電子資料を使い、課題に沿ったシミュレーションを自分の手で実行していただきたい(もちろん、通常の自由集会のように聴講だけの参加も歓迎する)。この集会で用いるソフトウェア・データ・プログラムは以下のサイトで事前に公開するので、ダウンロードして使える状態にしておくことをお勧めする。

http://goo.gl/gxWbu

Rで気軽にシミュレーション:単純なモデルで深い味わい 伊勢武史 (兵庫県大・シミュレーション)

セルオートマトンから学ぶ生態学 島伸一郎 (兵庫県大・シミュレーション)

GISを用いた広域シミュレーション 森健介 (兵庫県大・シミュレーション)


日本生態学会