| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(口頭発表) D2-04 (Oral presentation)

多摩川河口干潟における2007年から2012年のマクロベントスの分布変化/Secular changes of macrobenthos distribution and environmental character on Tamagawa estuary, from 2007 to 2012

*桝本 輝樹(千葉県立保健医療大)・齊藤 肇(水研センター)・吉田行秀(国土交通省関東地方整備局横浜港湾空港技術調査事務所)・中村 匡((株)日本 N・U・S)・古殿 太郎・風間 真紀(いであ(株))・陶山 典子・会田真理子(ドリスジャパン(株))・西 栄二郎(横浜国大)・黒住 耐二・駒井 智幸(千葉県立中央博)・富川 光(広島大・院)・中山 聖子・多留 聖典(東邦大東京湾生態系研究センター)・風呂田利夫(東邦大・理)

著者らは羽田空港再拡張事業の事前事後における周辺水域のマクロベントス群集の変化を記録することを目的として、2007年から2012年まで継続的に多摩川河口部から羽田空港周辺海域に至る河口付近42地点においてマクロベントスの定量採集調査を行ってきた。

本研究は先行研究と比較してサンプリング数が多く、また、多くの分類学研究者の参加も仰いだため種同定について高い質が連続的に保証されたことが特徴である。この調査におけるマクロベントス分布の経年変化を報告し、群集構造および変化を考察する。特に従来は同所的に生息するとされていたいくつかの種の河口干潟における分布勾配の違いが明らかになった。また、河川部においては優占種の入れ替わりなどの大きな変化は認められなかったものの、滑走路近辺では底質の変化に起因すると思われる出現種の変化が認められ、河口部の塩分環境変化と関連した汽水性種の分布の変化が認められた。これらについても併せて報告する。


日本生態学会