| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB1-HS05 (Poster presentation)

沖縄島二河川に生息するグッピーの体の色模様の比較

古藏一平, 座間味駿, 城間悠太, 儀保丹礼 (沖縄県立名護高等学校授業生物探求), *津波幹樹 (沖縄県立名護高等学校生物部)

グッピーの雄はひれや体側に色彩豊かな斑紋を持つものが多い。沖縄島に生息するグッピーは1960年代に移入され1970年頃から自然繁殖し始めたとされる。グッピーの雄の斑紋が河川毎にどの程度異なるかを明らかにするため,沖縄島北部3河川(屋部川・我部祖河川・大井川)からそれぞれ雄100個体を採集した。採集個体は麻酔をかけた後,一個体ずつデジタルカメラで体側の撮影を行い,その画像を元に体側部の黒色とオレンジ(黄)色の斑紋の形状を描いた。次に,各色の斑紋の分布を個体毎に方眼紙にプロットし,その分布パターンを度数グラフとして表した。その結果,3河川において本種の斑紋の場所や度数に違いが見られ河川間で斑紋パターンが異なることがわかった。また,2河川(屋部川・我部祖河川)から採集した二次性徴発現前の幼魚(体長1cm未満)を室内に持ち帰り,雄に特有の斑紋が現れるまで同一条件下で飼育した。斑紋の現れた雄については,上記と同様の方法で斑紋の分布をグラフ化した。これを各河川の野生個体の結果と比較し,斑紋パターンの河川間の違いが,遺伝的な違いを反映しているのか,環境の違いを反映しているのかについての考察も行った。


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