| 要旨トップ | ESJ62 フォーラム 一覧 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


フォーラム U07 -- 3月21日 9:00-12:00 H会場

これからの生態系管理―攻めの一手を考える

主催:生態系管理専門委員会  鎌田磨人(徳島大・工・建設, 西廣淳(東邦大・理), 橋本佳延(兵庫県博)

生態系管理専門委員会は2003年に生態学会内に設置され、自然再生事業に対応しつつ、生態系の順応的管理の必要性やそのあり方を社会に浸透させていくことを目的として活動してきた。この約10年の間に、国際・国・地域では、生物多様性条約COP10における愛知目標の設定、生物多様性地域戦略の策定、生態系サービスの持続的利用を目的とする施策・制度の整備が行われてきている。一方、東日本大震災を始めとする大規模災害とその後の復旧・復興事業では、自然資本としての生態系の価値評価と価値共有を早急に行っていく必要があることが示されている。また、日本各地でシカ等による生態系の劣化も深刻な事態になっている。こうした社会変化の中で、生態学者が果たすべき社会的役割も変化し、また、多様化している。急激な社会変化の後手にまわらないよう、私たちはどのように対応していけばいいのだろうか。

本フォーラムでは、生態系の持続的利用に係る施策・制度を活用していく上での生態学者および生態学会の役割、災害後の復旧・復興事業もしくは国土管理における生態系の活用方法、また、様々なセクターとの連携・協力のあり方について広く意見交換を行う。そして、今後の活動指針を検討する。

趣旨説明:鎌田磨人(徳島大・工・建設)

1.社会的背景

 生態系管理に関する政策・施策の動向:西田貴明(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

2.災害・防災における生態系管理

 災害復興・防災事業からの教訓:西廣淳(東邦大・理)

 これからの河川管理と生態学への期待:萱場祐一(土木研)

3.制度・しくみの活用

 ユネスコエコパークと野生動物管理:松田裕之(横国大)

 地方行政における生物多様性地域戦略の可能性とその課題:橋本佳延(兵庫県博)

4.総合討論―これからの生態系管理


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