| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(口頭発表) I2-15 (Oral presentation)

データマイニングで河川魚類の産卵期における重要な環境要因を特定する

*梁 政寛(東工大・工/Eawag・Aquatic Ecology), 吉村千洋(東工大・工)

近年の目覚ましい情報科学技術分野の発達に伴い、生態学においてもビッグデータ解析・人工知能の導入など次世代情報分野の新領域が開拓されつつある。本公演では、「データマイニング(たくさんの多変量データから重要な関係性を探し出す)」により既存の環境・生物調査データを最大限に活用し、どう生態系管理に生かすかに焦点をあてる。例として、複数年にまたがる魚類調査データ(相模川:1993-99年)を用い、魚類の個体数動態に特に影響をもたらす「産卵期」前後の環境要因(例:流況・水温・水質)を推定した。機械学習とはなにか?生態系管理にどう使えるのか?といった問いに答えると同時に、これら解析技術こそは現場を良く知るものこそ上手く使えることを説き、情報学的生態学領域の開拓に拍車をかけたい。


日本生態学会