| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-128 (Poster presentation)

ボルネオ島北部における多孔菌類の空間分布推定

*山下 聡(徳島大), Salleh, H (Forest Department Sarawak), 熊谷朝臣(名古屋大)

<予報>

東南アジア熱帯地域は生物多様性の保全上きわめて重要な地域である。その一方で,人為活動等による環境の改変により,生物の生息地の減少などが引き起こされ,生物多様性が危機的状況にある。多孔菌類は熱帯雨林において木材分解者として重要な役割を担っており,これらの分布状況を明らかにすることが必要とされている。しかしながら,菌類の広域的な分布に関する知見は知られていない。

マレーシア国サラワク州の森林局には1950年代から現在に至るまで州内の各地で採集されてきた多孔菌類の標本が保管されている。そこでこれらの標本データを用いて空間分布を推定できないかと考えた。収蔵標本の整理が不十分であったため,標本の再同定とデータベースの作成を2015年7月から行っている。

2016年1月現在で,収蔵標本には少なくとも56属1890点の多孔菌類が含まれることを確認した。ただし,属数に関しては今後の再検討を要する。これまでの採集地点はサラワク州の沿岸部に偏っており,内陸部の標本はごく少数であった。講演では気象条件および立木密度を用いて,優占種数種について分布推定を行った結果を示す予定である。


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