| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-020 (Poster presentation)

南日本における港のアリの地域間比較

*新有留 茜, *若松 良衣, 原田 豊 (池田学園池田高等学校)

鹿児島県本土,大隅諸島,トカラ列島,琉球諸島において,主に遠洋漁業の基地となる港及び大型フェリーの経由する港で外来アリのモニタリング調査を行った。これまで調査された30港から4亜科23属56種のアリが採集された。この種数は,南西諸島全域で確認されている約190種の約30%に相当する。採集された56種のうち,22種(39.2%)が外来アリで,各港の外来アリの割合は名瀬港と湾港でそれぞれ88.9%と最も高く,鹿児島港南埠頭で14.3%と最も低かった。調査された30港すべてで採集されたアリはクロヒメアリのみだった。ハニーベイトへの出現頻度によって推定された最優占種は,鹿児島港南埠頭,鹿児島港新港など4港でトビイロシワアリ,山川港と小宝島港でインドオオズアリ(外来アリ),西之表港,大原港など13港でクロヒメアリ,宮之浦港でオオズアリ,南之浜港でオオシワアリ(外来アリ),那覇港,石垣港など4港でツヤオオズアリ(外来アリ),湾港でヒゲナガアメイロアリ(外来アリ),名瀬港,平良港,佐良浜港でナンヨウテンコクオオズアリ(外来アリ)であった。


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