| 要旨トップ | ESJ63 自由集会 一覧 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


自由集会 W32 -- 3月24日 17:00-19:00 RoomE

南海トラフ巨大地震に備えて、環境省は、生態学者はなにをすべきか ~東日本大震災生態系影響モニタリングの成果から~

企画者: 阿部愼太郎(環境省・多様性セ)

2011年3月11日、東日本大震災の引き金となった東北地方太平洋沖地震および津波は、青森県から千葉県の特に東北地方の太平洋沿岸の広範な地域に甚大な被害をもたらし、被災地域の生物相も大きな撹乱を受けた。環境省生物多様性センターでは、研究者の意見を仰ぎながら津波浸水域とその周辺地域において、津波や復興事業により起きた植生や生態系の変化状況の把握に努めてきた。大きな撹乱を受けた様々な生態系も、このような撹乱は日本列島の誕生以来、度々受けてきた撹乱とも見ることができ、地域の生物相は度重なる撹乱が起こる環境の中で生き抜いてきたとも言える。その生息環境も復興事業等の人為による大きな改変がなければ、時間の経過と共に回復していくことが期待される。環境省が実施したモニタリングの成果を通じて東日本大震災で見られた生態系の変化について確認することにより、近い将来起こりうる東日本大震災を越える規模の巨大地震に備えて、我々は何を学びどう生かせるか、環境省や生態学者は何をすべきか等について参加者とともに議論したい。

[W32-1] 東日本大震災の津波浸水域における自然環境モニタリングの5年  阿部愼太郎(環境省・多様性セ)

[W32-2] 東日本大震災における津波浸水域の植生等の変化について  塚本吉雄(アジア航測)

[W32-3] 東日本大震災における海岸域の変化について  壱岐信二(アジア航測)

[W32-4] 東日本大震災における沿岸生態系の変化状況~生態系監視調査の結果から~  *村山恒也, 井上隆, 宮川浩(自然研)


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