| 要旨トップ | ESJ65 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


シンポジウム S05  3月15日 9:00-12:00 I会場

化石記録とDNA情報からせまる琵琶湖の生物進化

平野尚浩(東北大)、三浦収(高知大)

琵琶湖は日本のみならず、世界でも有数の歴史を持つ古代湖である。その水系の歴史は約400万年と古く、貝類や魚類を中心に、固有種を含めた多くの生物種が生息することが知られる。これまで、琵琶湖はそのような生物の化石が産出することから、古生物学的 視点から生物進化を研究する上で良いモデルとなってきた。また、近年の分 子遺伝学的手法の発達により、現在琵琶湖に生息する生物の進化史が徐々に明らかになりつつある。そこで本講演では、これまで乖離しつつも発展してきた古生物学・分子遺伝学という2つの立場から、琵琶湖に生息する貝類・魚類の進化研究の現状について紹介する。最後に、古生物学・分子遺伝学双方での研究成果を統合し、琵琶湖の貝類・魚類の進化史について、議論を行う。
コメンテーター:千葉聡(東北大)

[S05-1] コイ科魚類咽頭歯化石からみた琵琶湖の魚類相の起源 中島経夫(岡山理科大学)

[S05-2] 琵琶湖の固有魚類の起源と適応:分子的アプローチ 渡辺勝敏(京都大学)

[S05-3] 古琵琶湖層群を中心としたカワニナ・タニシ類の鮮新-更新世の変遷 松岡敬二(豊橋市自然史博物館)

[S05-4] タニシ科貝類の遺伝的分化と琵琶湖における形態的変化 平野尚浩(東北大学)

[S05-5] 地史・化石・ゲノム情報から琵琶湖固有カワニナ属の多様化の歴史を紐解く 三浦収(高知大学)


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