| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


シンポジウム S15-4  (Presentation in Symposium)

ツーリズム分野における生物多様性:取り組みと課題

*沼田真也(首都大・都市環境)

ツーリズム分野においても「生物多様性」は重要キーワードの一つである。例えば、UNWTO(国連世界観光機関)は「Consulting Unit on Tourism and Biodiversity」を設け、CBD-UNEP(生物多様性に関する条約-国連環境計画)は「A manual on applying the CBD guideline on biodiversity and tourism development」を出版した。また、IUCN(国際自然保護連合)は自然保護区において観光開発や事業を行うためのガイドラインを公開し、観光と保護地域を扱う専門家グループ(IUCN-WPCA TAPAS)においてTAPAS Biodiversity Working Groupが発足した。このように、自然保護や観光に関わる機関がツーリズムにおける生物多様性保全のための取り組みを進めており、現在はCBDやIUCNなどが中心となり、2030年目標に向けた新しいアプローチを検討している。このような現状を踏まえれば、2030年においても「生物多様性」はツーリズム分野における重要キーワードであり続けるように思われるが、実際はどうであろうか?本発表では、現在のツーリズム分野における生物多様性の扱いやツーリズムに関わる人々の生物多様性に対する認識を紹介しながら、自分なりの将来予測をしてみたいと思う。


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