| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨
ESJ66 Abstract


自由集会 W19-2  (Workshop)

関数データに基づく経時測定データの統計分析
Statistical analysis for longitudinal data via functional data analysis

*松井秀俊(滋賀大学)
*Hidetoshi Matsui(Shiga Univ.)

近年の計測・測定機器の発展に伴い,大量のデータが比較的安価で容易に取得できるようになり,データの形式も複雑・多様化してきた.特に,計測の自動化などにより, 1 つの個体が時間や位置などの変化に応じて繰り返して測定される形式のデータが増加しつつある.例として,複数の都市それぞれにおける気温や日射量の経時変化や,さまざまな地点における水深ごとの海水温,さまざまな物体に対する波長ごとのスペクトル強度などが挙げられる.このような形式のデータを分析する場合,次のような状況に直面する可能性がある.1つは,計測時点の頻度が高いために高次元データとなる状況,もう1つは,個体ごとの観測時点や観測時点数が異なる状況である.このような状況では,古典的な統計分析手法を直接適用することが困難になる.そこで,経時的に測定されたデータを各個体について関数化処理し,関数化データ集合に基づく解析を行う方法が考案された.この方法は関数データ解析とよばれ,気象学や生命科学といった多くの分野でその有用性が報告されている.関数データ解析については,回帰分析や主成分分析といった分析手法を,関数データの枠組みへ拡張した研究が多い。本報告では,関数データに基づく判別モデルの応用例として,経時的に測定されたヒトの遺伝子発現量から,疾病に関わる遺伝子の選択を行った結果について紹介する.


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