| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-PA-129  (Poster presentation)

網走湖における塩分や栄養塩の変化にともなう植物プランクトン優占種の変化
Change of the phytoplankton dominant species with the change of salinity and nutrient in Lake Abashiri

*三上英敏, 五十嵐聖貴(道総研 環境研)
*Hidetoshi MIKAMI, Seiki IGARASHI(HRO IES)

部分循環湖である網走湖の好気層では、嫌気層からのTN/TP比の低い栄養塩供給と、広大な流域からのTN/TP比の高い栄養塩供給によって富栄養化している。湖面が解氷し夏季に向けて好気層のTN/TP比が低下する傾向にあり、その理由は、湖面を吹く風の影響により嫌気層からのリンの供給量が増えるためと考えられた。従来、網走湖では夏季になると藍藻類のAnabaena属が大発生していたが、近年、Microcystis属やOscillatoria属の増殖が顕著に見られるようになった。様々な調査の結果から、好気層の塩分環境や近年の流域からの窒素負荷量の増加等により、夏季藍藻類の優占種が変化していると示唆された。


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