| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


シンポジウム S14-4  (Presentation in Symposium)

砂泥底に生息するベントスの生態
Ecology of benthic organisms inhabiting sandy/muddy bottoms

*清家弘治(産業技術総合研究所)
*Koji SEIKE(AIST)

海底面に見られる巣穴の多さは,その場のベントスの生息密度を反映している.例えば,海底に開いた巣穴の数は,巣穴形成ベントスの生息密度の指標として用いることができる.つまり,巣穴の数をカウントすることで,フィールド調査が困難な環境においても,大型ベントスの生息密度を推定することができる.また,海底堆積物に残されたベントスの這い痕は,ベントスが活動したという直接的な証拠である.這い痕の有無に着目することで,ベントスが底質のどの深さまでを生活空間として利用しているかを知ることができる.本発表では,私がこれまで行ってきた浅海の巣穴やベントス研究の話を中心としつつ,深海の巣穴や地層の生痕化石に関するトピックなどについても触れながら,これまでの成果を紹介する予定である.


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