| 要旨トップ | ESJ68 フォーラム 一覧 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


フォーラム U02  3月18日 12:30-14:00 Room E

生態学と政策をつなぐ制度・事業と人材育成のあり方~グリーンインフラの展開を考える
Connection between ecology and society: implementation of green-infrastructure and capacity building

西廣淳(国立環境研究所)
Jun NISHIHIRO(National Institute for Environmental Studies)

生態系管理専門委員会は設立から15年間、設立当時に重視した自然再生事業に関する課題だけでなく、生態系管理に関わる幅広い課題について、講演会や演習による知見の普及・共有、総説・意見書を通じた見解の表明などの活動を展開してきた。近年、気候変動と人口減少を背景に、グリーンインフラ、Eco-DRR(生態系を活かした防災減災)、NbS(自然を基盤とした解決策)など、生態系の機能や資源を活用した社会のあり方の議論が活発化している。たとえばグリーンインフラは、2015年に国土形成計画に盛り込まれて以降、行政のさまざまな方針・計画に反映され、日本の新たな環境政策として定着しつつある。このような「自然の活用」の取り組みを真に持続可能なものとするためには、生態学の知見・視点からの意見をこれまで以上に積極的に発信していく必要がある。また生態学の研究者が実践の現場で重要な役割を担う機会も、ますます増加するものと考えられる。
生態系管理専門委員会では、このような状況に対応するため、2020年から委員会の体制を刷新し、生態系管理に関する政策提言や政策の運用改善に関する提案を行う「調査・提言部会」と、生態系管理の担い手の発掘・育成を目指す「キャパシティビルディング部会」を設けて活動を開始した。本フォーラムでは本委員会の活動状況を報告するとともに、委員以外の会員からのご意見をお聞きし、委員会からの提言の内容や今後の活動方針を議論する。社会に向けた情報発信や生態学者の社会での活躍に意見・興味のある多くの方にご参加いただき、幅広いご意見をいただきたい。

[U02-1]
生態系管理専門委員会の新体制・活動状況・今後の展開 西廣淳(委員長)ほか
ESJ Ecosystem Management Committee; current and future activities Jun Nishihiro


日本生態学会