| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨
ESJ69 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-46  (Poster presentation)

里山のクスノキ科樹木を探る
Exploring Camphor Trees in Satoyama

*浦川陽叶, 坂本彩楓, 白髭楓彩(兵庫県立小野高等学校)
*Haruka URAKAWA, Ayaka SAKAMOTO, Fuua SHIRAHIGE(Ono High School)

植物に関する図鑑では、関東地方や中部地方ではクロモジとその変種オオバクロモジがはっきりと区別できないと記載されている。また、クロモジ等のハーブを扱う業者によっては全く区別する必要がないとの報告もある。そこで私たちは分子系統解析や形態分析を通して、クロモジとオオバクロモジとの分類について再検討することにした。また、クロモジを文化的な側面からも探り、その中でも精油について他のクスノキ科とともに成分や効果を調べ、その成分と分子系統解析を用いて遺伝子の関係を研究することにした。私たちは葉緑体DNAをPCR法で増幅、芳香蒸留水と精油の生成、形態の測定を行い、主成分分析して研究を進めている。現在、分子系統解析では他のクスノキ科とともに葉緑体DNAのtrnH-psbA領域で行っているが、うまく結果を出せておらず方法の見直しをしているところである。芳香蒸留水と精油の生成では、クロモジ、オオバクロモジを含む4種のクスノキ科のものを作ったところ、香りに違いが見られた。主成分分析から、クロモジとオオバクロモジの葉の形態に違いが見られたが、どちらとも判別できない個体もあることがわかった。紫外/可視分光光度計での予備実験では成分に違いがありそうである。今後の展望として、サンプル数を増やしDNA分析をやり直すこと、他のtrnL-F領域などでも分析する。また、季節や生育地での精油の違いも検討すること、紫外/可視分光光度計を用いて芳香蒸留水の成分を正確に分析し、両種の関係を明らかにしたいと考えている。


日本生態学会