| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第70回全国大会 (2023年3月、仙台) 講演要旨
ESJ70 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-031  (Poster presentation)

土地利用履歴と局所要因がカエルの分布パターンに及ぼす影響【発表取消/Cancelled】
Effects of land-cover history and habitat quality for distribution pattern of paddy associate frogs【発表取消/Cancelled】

*長岡寛人, 大澤剛士(東京都立大学)
*Hiroto NAGAOKA, Takeshi OSAWA(Tokyo Metropolitan University)

水田には食糧生産以外にもさまざまな多面的機能がある。人口減少社会に突入し、放棄農地も拡大している現在の日本における主要な農業形態である水田における食料生産以外の機能は、社会的にも注目されている。その一つとして、湿地ハビタットの代替として生物多様性へ貢献する機能がある。カエルは日本の水田における代表的な生物であり、中間的捕食者として環境の指標となる生物である。ニホンアマガエルとシュレーゲルアオガエルは、先行研究から圃場整備に対する反応が対照的であることが分かっている。また、カエルの生息には水田周辺の土地利用履歴が影響を及ぼすことも示唆されている。そこで本研究では、この2種を対象に、その機能が発揮される条件を検討した。鶴見川流域の町田市から横浜市、川崎市にまたがる農村と都市の景観勾配に沿った水田においてカエル 2種の分布調査を行い、その生息に影響する要因として調査を行った水田の状況と、2時期における周辺の土地利用を選定し、統計モデルによって重要な要因を検討した。結果として、アマガエルは土水路、耕作状況、周囲100mの水田面積が、シュレーゲルアオガエルは周囲100mの森林面積が影響していることが示された。


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