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公募シンポジウム S04

大規模開発につける薬(3)――生態学は政治・司法に発言できるか

企画者:安渓 遊地(山口県大・国際文化) 金井塚 務(広島フィールドミュージアム) 野間 直彦(滋賀県大・環境)

生態学会会員は、法に従順なだけで「守るべき自然について、正しい情報や専門家としての意見を発信し、自らも行動すること」という社会的責任を果たせるのか(菊澤喜八郎氏の問いかけ)。このシンポジウムでは、中国地方の二つの自然保護案件をめぐってその現状を報告し、「自らも行動する」とは何を指すのかを討論する。従来も公的な審議会委員就任や、学会の要望書等の提出という行政にかかわる活動はあった。それでは、政治や司法とのかかわりはどうであろうか。林道工事が始まった西中国山地・細見谷の渓畔林と、上関原発の詳細調査で破壊される周防灘・長島の生物多様性の保全をテーマに、最新の状況を報告する。住民投票条例の制定を求める運動の先頭に立ったり、入会権訴訟の原告側証人として調査をしたりする会員の現在進行形の経験をめぐって、フロアからの意見をまじえた率直な意見交換をおこないたい。コメントは、竹門康弘氏(京大・防災研)と阿部悦子氏(環瀬戸内会会議代表、愛媛県議)。

日本生態学会