| 要旨トップ | 日本生態学会全国大会 ESJ55 講演要旨


一般講演(ポスター発表) P2-197

三宅島2000年噴火被害地におけるイズアオドウガネの捕獲数と植生との関係

*星 元規(筑波大・生物資源),槇原 寛(森林総研),上條 隆志(筑波大・生命環境),高橋 俊守(宇都宮大・農)

伊豆諸島三宅島は2000年に噴火し、火山灰および火山ガスの放出が島の生態系に大きな影響を与えている。槙原ら(2006)は2005年の現地調査により三宅島におけるイズアオドウガネ(Anomala japonica izuensis)の大発生を確認した。本研究は三宅島におけるイズアオドウガネ成虫の大発生地と植生被害との関係を調べることを目的とした。

調査地は三宅島島内の林道沿いに21箇所設けた。各地点に白色の吊り下げ式トラップを設置し、携帯型ブラックライトを一晩点灯し昆虫の誘引捕獲を行った。捕獲したイズアオドウガネの数と性比を記録した。調査は21地点を二日にわけ、2007年6月(6/20-21)、7月(7/25-26)、8月(8/31-9/1)の3度行った。

21地点の合計捕獲数を比較すると6月(219頭)、8月(186頭)に比べ、7月(4226頭)が圧倒的に多かった。一晩の捕獲個体数は地点ごとにばらつきが大きく、最も多く捕獲された7月で比較すると、1地点最大で748頭であったのに対して、最小では1頭であった。捕獲数の分布をみてみると、噴火による被害が大きい高標高地で多数捕獲されることが多く、7月の調査結果で比較すると、1晩で100頭以上捕獲された地点は、標高約200m以上に限られていた。一方、2006年のNDVIを示した衛星画像と捕獲個体数との対応関係をみてみると、NDVIが低い地域(植生被害の大きい地域)で多数捕獲されており、大発生地が噴火被害地に偏っている可能性が示唆された。

日本生態学会