| 要旨トップ | 日本生態学会全国大会 ESJ55 講演要旨


シンポジウム S01-3

DNAから見たシャモとナガナキドリの起源

五條堀 孝(国立遺伝学研究所)

ミトコンドリアDNAゲノムの塩基配列を決定し、それらを比較することによって、トリの家禽化の過程(Domestication Process)を解明しようとする研究が大幅に進展してきている。このようなDomestication Processの研究から、イヌやウシなどの哺乳類の家畜化も含めて、人為的なものながら淘汰圧を短期間に強力に与えることによって既存の遺伝的多様性から思いの形質が選抜される過程が、十分に見えてくることが分かった。これは、環境との相互作用で遺伝的多様性がどのように選抜されるかを、DNAゲノムレベルで見るいい例となっている。本講演では、いろいろな学説と最新のDNA解析結果を交えながら、シャモとナガナキドリを例にとりながら、それらが作出されてきた過程を議論する。

日本生態学会