| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨


一般講演(ポスター発表) P2-HS09

尾瀬のニホンジカ調査

谷島由季乃(群馬県立尾瀬高校)

尾瀬国立公園の植物がニホンジカによる食害や踏みつけ被害を受けていることを知り、被害対策の一助となることをねらいとして、2003年から尾瀬ヶ原において、サーチライトを用いたライトセンサス調査で夜間の個体数や分布の把握に努めてきた。

2006年からは、食痕や足跡などのフィールドサインによる調査を尾瀬ヶ原で実施し、ニホンジカの行動に関する情報をより多く集めてきた。2007年からは、フィールドサインの調査範囲を広げ、尾瀬ヶ原の山ノ鼻地区〜見晴地区間に加え、鳩待峠〜アヤメ平〜富士見峠間、富士見峠〜八木沢〜見晴地区間の森林内でも実施した。

これらの調査により、ニホンジカの季節ごとの行動(どのように移動し、何を食べているのか)を明らかにすることを研究の目的とした。

その結果、ニホンジカの行動を季節ごとに整理すると、残雪期の春には尾瀬ヶ原に多く出現し、その後、周囲の森林を中心に生活していることが分かった。餌となる植物を見ると、春は尾瀬ヶ原でミツガシワを大量に食べ、その後は周囲の森林内で、エンレイソウ、ゴヨウイチゴ、マイヅルソウ、ハリブキなど、まとまって生育している植物を中心に100種類以上も食べていることが分かった。


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