| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨


一般講演(ポスター発表) P3-199

陸産貝類における交尾時の粘液注入が交配相手の生殖器構造に与える影響

*木村一貴,千葉聡(東北大・生命科学),Joris M Koene (Vrije Univ.)

一部の陸産貝類では、交尾の際にdartと呼ばれる槍状構造物で交尾相手を突き刺す行動(dart shooting:DS)が知られている。この類の陸産貝類は同時性雌雄同体であり、1回の交尾において相互にDSを行い、精包を渡しあう。DSには自身の精子をより多く貯精・受精に利用させる効果があることが明らかにされているが、精包の受け手個体の繁殖成功度にどのように影響するかは不明である。

dartにはある粘液が塗布されていることが判っており、その粘液が交尾相手の生殖器構造を変化させることが示唆されている。しかし先行研究ではこの変化が、受け手個体にとってどのような効果があるのかは議論の余地がある。これは先行研究に用いられた陸産貝類種の生殖器が複雑なものであったことが一つの理由である。そのため本研究では比較的単純な生殖器構造をもつ種を用いた。粘液が受け手の生殖器構造に与える影響から、DSの進化と性選択・性的対立の関係を考察する。


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