| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


自由集会 W03 -- 3月17日 15:00-17:00 D会場

道具としての「形態測定学」:量的phenotypingの活用法

企画者: 高橋一男(岡山大・RCIS), 立田晴記(琉球大・農)

形態測定学は対象物の形状(シェイプ)とその変異を定量化する方法論を取り扱う研究分野を指し,人類学や古生物学など様々な分野で活用されてきた.生物の形は、かつては任意の距離や角度といった形態パラメータを用いて定量化(phenotyping)が行われていたが,パソコンの普及と多変量統計学の成熟により,形態定学的手法は、この20年間で理論的・実用的に大きな発展を遂げた.次世代シークエンサーの登場により加速する遺伝子型判別(genotyping)や遺伝子の配列決定に合わせて、様々な生物で量的phenotypingの必要性が増している。今後、生態学,進化学,遺伝学の境界分野での問題解決に,形態測定学で活用される様々な道具が必要とされる場面は一層増えてくるのではないだろうか.

 本集会では,このような境界分野で様々なレベルの表現型を定量化し,その変異の背景にあるメカニズムの解明を目指している研究者たちの研究成果に触れることで,どのような場面で形態測定学の道具を活用できるのか考えていくことを主目的とする.

形態測定学の戦略的展開:過去・現在・未来 三中信宏(農環研/東大・農生)

シクリッドにおける形態の雌雄差 高橋鉄美(京大・院理)

ヤスデ類交尾器おける複雑な雌雄間共進化 *田辺 力(熊本大・教育), 曽田貞滋(京大院・理)

動物考古学における形態測定学-遺跡出土馬歯の楕円フーリエ解析 *植月 学(山梨県博),津村宏臣(同志社大・文化情報)

ゲノムワイド解析技術が拓く計量形態学 岩田洋佳(東大・農)


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