| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


自由集会 W23 -- 3月19日 17:30-19:30 A会場

データ解析で出会う統計的問題 -- 分割表の問題と統計モデリング

企画者: 粕谷英一 (九州大・理), 久保拓弥 (北海道大・環境)

分割表 (contingency table) は生物の生存/死亡など,質的なデータを表現するのに広く使われている.また連続量のデータをカテゴリー化して分割表にして分析することもある.このようによく遭遇するタイプのデータ集計であるが,あまり良く理解されて使われている場合もある.この自由集会ではこれらの問題について,参加者といっしょに議論したい.

最初に粕谷が分割表の中で最も単純な 2x2 分割表をめぐる問題点を紹介する.仮説もモデルもきわめて単純に思える 2x2 分割表だが,複数枚の分割表があると,一気に複雑さを増す.複数の分割表のそれぞれには同じ傾向があるのに,プールして1枚にすると個々の分割表とは反対の傾向が生じることがある (Simpson のパラドックス).2 枚以上の分割表があれば仮説やモデルもいろいろなタイプが可能になる.また,カイ 2 乗検定や Fisher の正確確率検定など,よく行なわれている分割表の分析での overdispersionなどについての仮定など見逃されやすい問題にもふれる.

次に久保が,分割表の作図と統計モデリングについて紹介する.R の package を使って分割表をわかりやすく図示したり,分割表に格納されたデータを階層ベイズモデルであつかう方法を示す.

・自由集会 web page - http://goo.gl/qQ1Ok

2x2 分割表 ー 単純,誤解,深淵 粕谷英一 (九州大・理)

分割表の作図・GLM・ベイズモデル 久保拓弥 (北海道大・環境)


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