| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(口頭発表) C3-32 (Oral presentation)

寄主と外来寄生者の生息適地モデルによる分布予測:オオミノガとオオミノガヤドリバエ

*石井弓美子, 今藤夏子, 高村典子, 高村健二, 田中嘉成

新たな天敵の侵入は、侵入先の生態系へ壊滅的な影響を与える可能性がある。オオミノガは関東以南の日本全国に分布する普通種であったが、オオミノガの捕食寄生者であるオオミノガヤドリバエが日本に侵入した90年代後半から九州などで個体数が激減し絶滅状態になったとされるが、その実態は明らかでない。本研究では、2011-2013年の日本各地でのオオミノガとヤドリバエの分布調査を行い、日本国内におけるオオミノガとヤドリバエの分布を明らかにした。さらに、オオミノガとヤドリバエの在・不在情報から生息適地モデルを作成し、それぞれの潜在的な分布を推定した。分布調査の結果、オオミノガヤドリバエは、オオミノガの分布北限近くまで日本全国に広く侵入して分布していた。しかし、生息適地モデルによる解析の結果、オオミノガとオオミノガヤドリバエの分布北限は、両者とも冬の気温などによって規定されており、オオミノガ分布域のうち、オオミノガヤドリバエが侵入できない地域がある可能性が示唆された。


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