| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(口頭発表) E3-28 (Oral presentation)

タケ・ササ類の開花更新に関する研究の現状と課題

蒔田明史(秋田県大・生物資源)

世界で70-110属生育していると言われているタケ・ササ類は、その多くが長寿命一回繁殖性であり、しかも開花時には広範にわたって同調して開花すると言われている。さらに、しばしば密生した群落を形成し、その一斉開花は植生にドラスティックな変化をもたらし植生動態に大きな影響を与えている。こうしたことから、タケ・ササ類の開花更新について関心はもたれてきたものの、開花がいつどこで起こるか予想できないこと、また、地下茎を介して広がる植物なので、個体性が明瞭でないことなどからその研究は進んでこなかった。しかし、近年、分子生態学的手法の進歩などによって急速に知見が蓄積している。そこで、本発表では、タケ・ササ類の開花更新に関する研究史を振り返り、以下の項目にわけて研究の現状と今後の課題について考えてみたい。

1.タケ・ササ類の開花枯死と植生動態

2.開花周期と回復過程

3.多様な開花様式(一斉開花vs部分開花)とジェネットを意識した開花の記載方法

4.クローナル成長様式の違いがもたらすもの

5.タケ・ササ類の系統・進化

これらをもとに、今後タケ・ササ類の開花に遭遇した時に留意すべき事項についてもまとめておきたい。


日本生態学会