| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(ポスター発表) P3-HS23 (Poster presentation)

侵略的外来種オオフサモの驚異

*村﨑瑠衣,*森下結衣,*グエン・ティタム,*油井美佳(静岡県立浜松湖東高等学校・天文生物部)

2012年に研究を開始、今回は途中報告である。

1.オオフサモの基礎情報

南米ブラジル原産。大正時代に持ち込まれ、その後逸出し野生化。雌雄異株であるが、日本のものは全て雌株。地下茎で増殖し、日本における侵略的外来種ワースト100に選定されている。

2.実験および結果と考察

2-1:地下茎と気中葉の茎を用いての再生実験

結果: 節のある茎からは発芽や発根がみられた。

考察:増殖には茎の節が必要である。

2-2:地下茎と気中葉の茎を用いての極性実験

結果:先端部に近い節からは主に葉が、基部に近い節からは主に根が再生された。

考察:茎には極性がある。

3.オオフサモ除去作業

11月4日に静岡県立森林公園で行われた作業に参加し、除去の大変さを知った。水面に出ているオオフサモはもちろん、その根が池の底の土壌中に網目状に広がっていた。そのために池が浅くなり、水の流れも滞りがちになっていた。約2時間の作業では完全に取り除くことはできず、年に数回多くの人数で作業をする必要があると感じた。


日本生態学会