| 要旨トップ | ESJ60 自由集会 一覧 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


自由集会 W23 -- 3月6日 17:00-19:00 I会場

社会システムと生態系の相互作用:人間の意思決定に対する生態系の応答

企画者: 柿沼薫(東大院・農), 古川拓哉(横浜国大・環境情報)

社会システムと生態系の相互作用を解明することは、生態系管理における重要な課題である。生物資源利用における人間の意思決定や行動は、社会システムと生態系を繋ぎあわせている要素の一つであり、社会的そして生態的要因から規定されている。しかし、社会的、生態的要因の両者を考慮する難しさから、人間の意思決定や行動を明示的に考慮し、生態系の応答を検証した研究はほとんど進んでいない。

本集会では、まず人間の意思決定や行動に着目して生態系の応答を検証する重要性について議論する。次に、自然環境や個人の属性、社会制度によって規定された人間の意思決定と行動に対する生態系の応答について、二つの研究例を通じて紹介する。さらに、住民の意思決定を生態系サービス評価と将来のシナリオ分析に組み込む研究を紹介する。これらの発表を通して、生態系管理へ人間の意思決定、行動を組み込む重要性、またその手法を提示し、社会システムと生態系の相互作用解明へ向けた今後の課題を検討したい。

コメンテーター:谷内茂雄(京大・生態研)

人間の意思決定と生態系の応答:人為撹乱と生態系サービス利用の統合的視点 *古川拓哉(横浜国大・環境情報), 柿沼薫(東大院・農)

モンゴルの異質な草原植生に対する牧民の資源選択と土地荒廃の関係 柿沼薫(東大院・農)

中国内蒙古における農家生計戦略とランドスケープ動態のフィードバックループ 宮坂隆文(慶大・政メ)

住民の意思決定と生態系サービス評価研究 庄山紀久子(国環研)


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