| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB1-HS06 (Poster presentation)

ミミズの農力

*白石香, *髙橋遥奈, *大西朱莉, *浅木彩花, *法橋恵果, *曽我部是政 (愛媛県立西条高等学校)

愛媛県西条市は、四国瀬戸内海側に位置し、自然や水資源に恵まれ農業の盛んな地方都市です。私たちは、地元の農業協同組合、NPO法人西条自然クラブ、西条市と連携して、土壌生物と農作物の関係を明らかにし、安心・安全で美味しい野菜作りによって、地域の農業の発展を目指している。今回は、土壌生物であるミミズと農作物の関係を紹介する。

腐葉土と培養土を1:2の割合で混ぜた土に、ミミズを0,10,30,50,100匹それぞれ投入し、その数の違いによる植物の生長度の違いについて調べた。ミニヒマワリと小松菜の生長度は、ミミズ30匹の土壌が一番よい結果が得られ、大根の実はミミズの数が多くなると生長が悪くなる結果が得られた。ミミズ0匹の場合、ミニヒマワリの葉が全て害虫に食べられる結果も得られた。私たちは、この結果を踏まえ、農作物の生長には、土壌に対する適切なミミズの数が必要であること。ミミズの好物は根野菜であり、根野菜の土壌生物としてミミズは適切でないこと。ミミズが排出する物質の中には、虫が嫌う物質が混じっている。などの仮説を立て、現在も継続的に研究を行っている。


日本生態学会