| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB1-HS10 (Poster presentation)

愛媛県今治地域の水生生物

*八塚正剛, *川又俊介, *奈良拓也 (愛媛県立今治西高等学校生物部), 小野榮子 (研究指導者)

愛媛県今治市の中心部を流れる蒼社川を中心に、水生生物の調査を行った。

調査地点は、蒼社川上流(今治市玉川町)、蒼社川中・下流(今治市立花町を含む2地点)重信川の上流(松山市藤野町)の4地点である。今回は、冬の調査結果を中心に考察する。

流速や生息場所を考慮し、大きめの石の多い場所と草地、落ち葉だまり、砂・泥など水面下の水面下の状態ごとに水生生物種を比較したところ、上流部では流速が早く大きな石が多い場所でヒラタカゲロウ属やオオクママダラカゲロウ、アミカ類(2種)、ヒゲナガナガレトビケラ、ヘビトンボなど多くの種が採取でき、砂地は種数が少なくナベブタムシとモンカゲロウがほとんどであった。落ち葉溜まりではフタツメカワゲラやカクツツトビケラ、ダビドサナエなど多くの種類が観察できた。ハグロトンボのヤゴは蒼社川上流部・下流部ともに観察された。下流域では植物の根が密集した場所に生物が集中していた。

パックテストと電気伝導度計を用いた簡易調査では、上流部と下流部でほとんど差異は認められなかったが、水生生物の出現種数や生物相は明らかに異なっていた。また、夏から秋と冬場では出現種が若干異なっていた。


日本生態学会