| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB1-HS15 (Poster presentation)

野外におけるニホンテンの行動と環境条件

*中坪知輝 (広島学院中学校)

里山の野生哺乳類の生態を調べる目的で,広島県東広島市の山林において赤外線センサーカメラによる調査を行った。2011年12月から2014年1月までの期間、原則2~3週間に1回の間隔でベイト(市販のクラッカー)を設置し、継続して調査した。複数種の哺乳類が撮影されたが、ニホンテンが最も高頻度で撮影された。ニホンテンはほぼ全ての季節を通じて撮影することができたが,特に冬から春にかけては高頻度で撮影された。撮影された時間は21時以降の夜間に集中していたが,夜明け後の早朝や昼間に撮影される場合もあり,必ずしも夜行性とはいえなかった。天候については,晴天時に撮影された場合が多かったが,雨天時にも撮影された。この結果から,ニホンテンはさまざまな天候の時に活動していることも明らかになった。気温については、幅広い温度範囲での活動が確認されたが、夏季には比較的涼しい時に撮影された。

調査の中でニホンテン以外にキツネとタヌキが高頻度で撮影された。そこでニホンテンの活動とこれらの動物との関係についても検討した。


日本生態学会