| 要旨トップ | ESJ61 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


シンポジウム S05 -- 3月15日 9:30-12:30 E会場

遺伝子から生態系間相互作用まで:これからの河川生態学を探る!

企画者: 佐藤拓哉(神戸大院・理), 小泉逸郎(北大・創成)

『遺伝子から生態系まで』という名のもとに、複数の生物学的階層を統合的に理解する試みが始まっている。日本の河川生態学者はこれまで、魚類を中心に生活史進化や異種共存機構、森林-河川相互作用等に関する研究を通して、個々の階層の現象が物理化学条件に応じて非常に柔軟に規定されていることを示してきた。このような視点を活かして、階層間の一方向的なつながりの実証に留まらず、遺伝子から生態系までがフィードバック機構をもって柔軟に規定されている様を示す新たな枠組みを世界に発信できないだろうか?

 本シンポジウムでは、森林-河川-海洋のつながりの要ともいえるサケ科魚類に焦点をあて、遺伝子-生活史進化-河川生物群集-生態系機能の関係性について、それぞれの階層を繋げて理解することの意義や方法論について議論する。個別の成果を単純に組み合わせるだけでなく、真に統合することで質的に異なる新しい理解が得られるのではないか?という点についても積極的な議論を展開したい。

[S05-1] サケ科魚類の柔軟な生活史変化:遺伝要因と表現型可塑性  小泉逸郎(北大・創成)

[S05-2] サケ・マス類回遊性の進化生態動学  立木佑弥(北大・環境科学院)

[S05-3] 森林-河川相互作用とサケ科魚類の柔軟な生活史変化  佐藤拓哉(神戸大院・理)

[S05-4] サケ科魚類の柔軟な生活史変化が河川中の栄養塩吸収過程に及ぼす影響  江草智弘(東京大・農)


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