| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB2-019 (Poster presentation)

ネオナウクレアからマカランガへの寄主植物転換における共生アリ類の形態進化

*細石真吾(九大・熱研セ), 緒方一夫(九大・熱研セ)

スラウェシ島に産するアカネ科ネオナウクレア属の一種Neonauclea celebicaはアリ植物であることが知られ、中空になった節間の内部にシリアゲアリ属Crematogasterの一種が営巣しており共生関係にある。多くのシリアゲアリ類では触角が11節であるが、本種は10節に減少していることが特徴的で、同じく触角が10節であるC. borneensis種群(旧Decacrema亜属の一部)との類縁性が示唆されてきた。このC. borneensis種群もアリ植物であるトウダイグサ科マカランガ属の種Macaranga spp.と共生関係を持つことが知られている。本種の触角べん節や腹柄節の形状はC. borneensis種群とは異なった形質状態を示す。そこで、本種とC. borneensis種群の系統関係と形態進化を明らかにするために、核遺伝子の複数領域(LWRh, CAD, ArgK, Top1, Wg)約1500bpの塩基配列を用いてベイズ法により分子系統解析を行った。その結果、本種とC. borneensis種群が姉妹関係にあり、単系統群を形成することが明らかになった。本講演では得られた系統関係から寄主植物転換における触角や腹柄節の形態進化を明らかにし、分岐年代推定によって共生アリ類がたどってきた歴史を再構築する。


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